運命の番青×桃 / 赤×緑２ (ページ9)

今日:20 hit、昨日:24 hit、合計:80,590 hit

緑⑤⑨ ページ9

⠀

赤「神ちゃん？」

「しげ…」

赤「ちょっとこっち」

「あ…」

しげに手を取られてオフィスを出る

もうすぐ昼休憩やし、まぁえっか…

なんて思うけど、しげと2人きりになると何を話したらええのか未だにわからなくなる時がある

「わっ…ちょっ、しげ」

赤「好きなやつがそんな顔してたら放っておけんやろ」

「へ…」

赤「気づいてるやろ。俺が神ちゃんのこと好きって」

「っ……」

まさか、こんなストレートに告白されるなんて思わなかった

しかも抱きしめられた状態で。

でも俺の答えは決まってる

「俺は流星の奥さんやから。しげの気持ちには答えられへん」

赤「そんなん知ってる。でもアイツに傷つけられてる神ちゃんは見てられへん」

「別に傷つけられてなんか…！！」

赤「嘘つくなや！」

「……！」

しげのこんな姿初めて見た

何年もしげを見てきたはずやのに…

いつでもしげは俺に甘かったから、こんな怒ったしげは初めてや

赤「ずっと流星のこと見てたやん。俺はずっと神ちゃんを見てる。だからわかんねん、何に喜んでんのかも、何に落ち込んでんのかも」

そんなん知ってる。

しげがずっと俺を見てるなんて言われんくても知ってるよ！

気づいてへんフリしてたのに改めて言うなや

赤「流星が神ちゃんを傷つけるなら俺は奪うつもりや」

「何言って…」

赤「本気やねん！俺はずっと好きやねんから！」

そう言って俺の身体を引き離すと、しげの顔が傾いて近づいてくる

あかん。キスされる。

そう思ってんのに俺の体が動かへん

"ちゅっ"

軽く触れるだけで離れてく唇

何してんねん。なんで拒まんかってん。

受け入れてしまった自分が悔しい

俺には流星がおんのに…

不倫しそうな旦那を他所に、先に俺が不倫しそうになってるなんて…

いや。でもこれは不倫やない。

俺は流星が好きやから。俺の気持ちは流星に向いてるから。

これはただの一方的なしげの恋。

俺の好きな人は旦那の流星やから。