運命の番青×桃 / 赤×緑２ (ページ12)

今日:28 hit、昨日:24 hit、合計:80,598 hit

青❻❷ ページ12

⠀

「濵田…か」

今まで意識してなかったから、ずっと前からやったのか、最近なのか。そこまで詳しいことはわからん。

でも、"濵田"とだけ書かれていて"小瀧"の文字が無い表札に胸が締め付けられる感覚

なんやねん。なんでこんな気持ちにならなあかんねん。

そう思いながらも俺はインターフォンを押す

タッパーだけ渡したらサッサと帰ろう。

こんなところにおっても俺の居心地は悪くなるだけや。

桃『…流星？』

「あ。ちょっと渡したいものあんねん。」

桃『え…あ、ちょっ…あー…』

ん…？なんか様子が変。

スッと出てくればええのに何か戸惑ってる様子の望。

声だけやけど、めちゃくちゃわかりやすいねん

桃『あ、あの…今、はまちゃn…た、崇裕！崇裕おらんくてさ…』

「別に望が取りに来ればええやん」

桃『いや…そのー…』

なんやねん。イライラすんなぁ。

サッサと出てくればええだけの話やんか。

何をそんなに戸惑ってんねん。

しかも、わざわざ濵ちゃんが受け取る意味もわからん

誰が受け取っても同じなんやから望が出てくればええやん

「…急いでんねんけど。はよ取りに来てくれへん？」

つい、強い口調で言ってしまう

でも俺は悪く無いやろ？

様子が変なんは望やし、すぐ出てこーへん望が悪いんやんか

桃『わ、わかった…ごめん。今行く』

俺に怯えてるのか慌て始める望

プツッとインターフォンが切れた音がしてから少しした後、玄関の扉が開く

桃「待たせてごめん！」

「別にええけど。これ、おかんから」

桃「え！ありがとう！！」

「さっき実家行ってて。ほんなら、おかn…」

桃「あー！そうなんや！ありがとう！流星ママにも伝えといて！！」

まだ話してる途中やのに、すぐに切り上げようとする望

やっぱり変や。望がこんなあからさまに話を遮るなんてありえへん。

いや。変なんはそれだけちゃう。

堂々と出てくればええのに玄関の扉を少しだけ開けて、望はそこから腕だけ伸ばしてる

顔はほぼ見えてへん。隠れるように覗いてるだけ。

なんで出てこんの？

そう聞こうと思った時やった。

俺の身体に異変が…