ハコヅメ ~ 才色兼備の警察官 ~

六話　　　川合の恋愛事情 ページ7

牧高「…そういえば、川合ちゃんって彼氏いるの？」


川合「いません。…っていうか、一回も付き合ったことないです」


藤「一回も？」


牧高「嘘でしょ？」


川合「ホントです。なんなら20年生きてきて男の人に異性として認識されたことないんじゃないかな」







私がそういうと、三人がすごい驚いた顔をしていた。







そしてそれと同時に藤さんと牧高さんがあ〜と頷き、なんか、悲しくなった。








Aさんは梅ジュースを飲んでいたけど、二人の納得した様子を見て、私と藤さんたちを交互に見ている。







そっか、私と会ったの今日が初めてだから、川合麻依という存在がどんなものなのか完全にはわからないんだった…








藤「川合って田舎の親戚の子感あるもんね」


川合「なんで“田舎”とか言うんですか？親戚の子感だけでいいじゃないですか」


藤「もしくは無名のゆるキャラ感」


川合「だからなんで“無名”とか言うんですか！」


牧高「性別不詳という謎のキャラ設定の…」


川合「ちょっと！Aさんからのイメージが悪くなっちゃうじゃないですか！」


藤「だってホントのことだもん。それに、今言わなくても時間と共に理解されていくことだから」


牧高「うん。」








いや、二人ともすごい言いよう……







なんかだんだんAさんがそうなのかみたいな顔で頷き始めちゃってるし。







私のこと今日初めて知ったからもっといいイメージでいてほしかった！









川合「そういう先輩方どうなんですか？恋愛とかしてるんですか？」


牧高「私はしてるよ。片想いだけど」


川合「えっ！？だ、誰ですか？署の方ですか？」








それとも漫画でよくある幼馴染とか…！？








牧高「ううん。新撰組の斎藤一様！」

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