菅原の彼女は眠たくなると甘えたがりになります Part 1

29話 出会った人 ページ30

夜「A…っ！」




その声に胸がキューとした



まだ、１日目なのにもう、帰りたい




夜「心配させんな、バカが」




『やっ…くん』



私に近づいてきたやっくんは優しく私を抱きしめた




菅「は？」
澤「やばっ」
月「……」





『ちょっと、待っ』




夜「三年間、連絡も寄こさずに、どれだけ心配したか」



だめだよ



スガが、きっと見てる



そう思って離れようと力を入れたら









夜「…本当に、会えて良かった」






『…うぅ-…』




そんなこと言うから



また、涙が止まらない



そんな優しい声で囁くから
その懐かしい体温で抱きしめるから



その背中に手を回したくなる









菅「_______返してくれない？」



でもその声にハッとした




菅「Aは、俺のなんだよね


会いたかったかもしれないけど抱きつかないで


Aを抱きしめていいのは


少なくともここにいる中では俺だけなんだよね」




行き場の無くなった手を引っ張ってくれて




菅「行くべ、A」




『え、』




菅「大地はバレーの練習に戻る！
月島は夜ご飯一人で食べて！」



澤「お、おう」

月「…….」



足早に食堂を出た









夜「A」



残されたやっくんはどう思っているんだろう


気まずいよね




『、ごめん…』


本当に、ごめん…


誰にも聞こえないように



そう、呟いた

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