142話 全部手に入れる気はない ページ47
『…………はぁぁ』
キヨ「お疲れ様。」
生放送が終わり、一気に疲れた私はソファにもたれかかった
今まで正座をしていたから足も痺れている
脱力した私に水をくれたキヨも私の隣にまた座った
『ありがとう。』
キヨ「ん。」
そして沈黙。
別に沈黙が苦しいわけじゃない、むしろ沈黙すらも心地良いんだけれど
『キヨ、今日は本当にありがとう』
キヨ「いや、俺はなにも」
『側にいてくれたから。いるだけで支えになったから』
『それだけで。ありがとう。』
まふくんは、キヨはヨルでないと会う気は無いと言ったと教えてくれた
今の私はヨルだ。だからキヨは私と会ってくれたのだ
『一つだけ疑問に思ってる事、聞いていい?』
キヨ「ん?」
その返事すら今では愛おしいと思ってしまう自分に笑えてくる
『もし私が "ヨル "じゃなかったら…キヨは私を好きにはなってなかった?』
ずっと、思ってた事。
でもそれを聞いた時、キヨの返事によって私の気持ちの落ちようがきっと凄いから、ずっと聞きたくて聞けなかった言葉
恐る恐る聞くと帰ってきたのは
キヨ「そんなわけない。
だって俺。Aがヨルをやる前から好きだった自信あるもん。」
なんて……一番嬉しい言葉で
キヨ「でも、Aはヨルに戻ってくれた、だからもう十分。」
だけど、だから辛くて
『キヨ。』
だから私は貴方の名前を呼んだ
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*:まりな:*(プロフ) - すみません。こんな事書くのもアレなんですが、沢山泣かせてもらいました…それだけ感情移入してしまって…気づけば夜の2時でした(関係ない)高評価したら負けだと思ってるんですが、させていただきます。これからも頑張ってください! (2020年5月29日 1時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tsukki- | 作成日時:2018年7月13日 8時