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カレーを食べて、片付けをして司咲はソファで隣に座る彼氏を横目で見た。目が合って、すぐに視線を逸らしてしまった。そして、またつばさを横目で見た。

小さく笑ったつばさは司咲の肩に腕を回した。

「かわいい」

肩を抱いてつばさは司咲の顔を覗き込んだ。赤い頬を隠すようにつばさの肩に顔を埋めた。ソファに座ったまま抱きしめ合った2人はキスをしようと顔を近付けた。

暖房器具がついていても、空気は冷えているのに2人の体温だけは熱かった。

つばさは頬を染める司咲を抱きしめた。愛おしくて仕方がない。他の誰かでは感じることのできない愛おしさで胸の中が溢れた。ドキドキと高鳴る心臓を今だけは知らないふりをして、またキスをした。キスをするたびに背中に回った司咲の手がつばさの服を強く掴んでいく。

何度もキスを交わして、司咲は真っ赤な頬をつばさの肩に埋めた。

「…恥ずかしい」

髪を撫でられて、優しく抱きしめられた。

「かわいい。…大好きだよ」

恥ずかしがる司咲の頬と髪に優しく触れた。見上げてくる司咲の瞳が恥ずかしさに潤んでいた。

そっと唇を寄せると、目を閉じた司咲に優しいキスをした。唇に感じる熱が嬉しくて、司咲はそっとつばさの頬に触れた。柔らかかった。男の人にしては珍しく。キスをしながら指先でいじっていると、顎を持ち上げられて、隙間を塞ぐように更に密着した。

「司咲」

頬を染めた司咲を見つめて、つばさは微笑んだ。その顔が甘くて溶けてしまいそうで、司咲はつばさに抱きついた。

「好き」

「……私だって、大好きよ」

ぎゅっとつばさの首に抱きついた司咲は腰に絡みついた彼の腕が嬉しくて、微笑んだ。

髪を撫でられて、肩を少し押して離れると司咲は頬に触れるつばさを見上げた。つばさの頬に手を伸ばすと、そっと触れた。ふにふにと頬を押したり撫でたりしながら司咲は微笑んだ。

「お気に召した?」

「意外と柔らかいのね」

「そう?司咲の頬も柔らかいよ」

つばさは触れた司咲の頬を撫でた。頬を染め合って、見つめ合った。

「愛してる」

愛の言葉を囁けば、彼女の頬が染まった。

「かわいい」

見つめ合ったまま顔を近付けると、司咲の瞼が閉じられた。お互いの頬に触れたまま、キスをした。優しくて、溶けてしまいそうな口付けに幸せを感じた。

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作者名:星ノ宮昴 | 作成日時:2022年3月16日 12時

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