小さな君の成長日記【WT】 (ページ12)

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子供はとても愚かな生物だと、私は思う。

子供に限らず、大人もそうだけど。

でも、大人のほうがまだまし。

現に、目の前の子供は自身のした過ちを理解せずに踏ん反りかえっている。

私も６歳の子供。まだまだ大人には程遠いけど。だけど。

わかっている。

頭に血が上ったからといって、すぐに相手に突っかかっていくのは駄目な事だと。

今まで、ずっとずっと耐えてきた。

どんなにうざいヤツに馬鹿にされても。

本を読んでいる時に邪魔をされても。

耐えてきた。だけど＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「椿、大丈夫か？」

私を助けてくれた、恩人の彼が、私を気遣い焦りながらこちらへ向かってくる。

今、私の頭から血が流れているのだろう。

ざわざわと騒ぐことしかできない使えない親たち。目の前の子供の親は誰だよ。早く出て来い。

血がたらりと垂れていることに気が付き、急いで本に垂れないようにはなす。

本に意識を向けていたからか、少し落ち着いた。

この時間と場所は、私のためにあり、目の前のこいつに制裁を下すべきだと判断する。

「…ねえ」

私は目の前の子供に話しかける。すると、そいつはふんぞり返って自分は悪くないといった顔をした。とてもムカつく。イラつく。殴りたい。ぶっ飛ばしたい。

「なんだよ？オレは謝んねーぞ！」

「そんなことじゃないよ。脳みそ詰まってないの？」

ここで、子供の特権を使おうと思う。

目の前の子供を殴るもよし。ビンタをするのもよし。罵るのもよし。

私は、子供とはかけ離れた存在であると自負していると同時に、子供のようにふるまうこともできる人間であるとも自負している。

さて、どうしようか。

私は思考の中で、目の前の子供にどのような制裁を加えるかを巡らせた。

絶対に、ただでは許さない。

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