”音”のない少年と猫少年弐【夜久衛輔】【男主】

梟１~”赤葦さん” ページ6

赤葦side

貴「はぁ、ねむっ。

まぁいいや。なんですか?……”赤葦さん”」

Aまた、あのときの呼び方に戻ってる。

まぁ、今こうなってるんだったら、

この合宿中は、『あのときの事件』のままだろうね。

『!?!!……早くしないと置いてくぞ。』

きっと、こいつを…Aをみたら、

他校のやつらは驚くだろうね。

また、あのときみたいになるだろうな。

ーーーーーーーー
貴方side

今は、部屋に荷物をおいて自由時間。

寝ているものもいれば、

練習している人もいる。

俺は、そんなに熱血じゃない。

俺の場合、いくら練習しても努力しても

決してレギュラーにも、スタメンにも入れなかった。

つまり、今は、変わったプレイヤーだから、

このプレーのおかげで、レギュラーとして

入れているだけ。

あくまでもそれは、プレーのおかげ。

あくまでもそれは、チームが勝つため。

チームが勝つためには、

あくまでも、勝ちに近付くための”道具”でしか

いない。

それだけなのに、それだけなのに、

このチームも、監督も優しすぎるんだよ。

だって、

あくまでも、俺は、『後輩』で、

あくまでも、監督は、『監督』で、

あくまでも、衛輔さんたちは、『先輩』で、

あくまでも、リエーフたちは、『同級生』で、

あくまでも、京治くんや光や木葉さんは、

『知り合い』で、

あくまでも、英や花は、『過去の友達』で、

あくまでも、最初はみんな、『赤の他人』

で、

あくまでも、『チームメイト』なだけのはず。

今だって、あの時だって、これからも。

だって、そうでしよ?

俺の中のみんなはそういう感じさ。

じゃあ。

みんなの中の

『俺』

は、どういう感じて、

どういう存在なの?



＿＿＿ねえ、

『教えてよ＿＿＿』

?「……??…い……ん…」

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