. ページ36
繋いだ手には体温が伝わって
少しずつ温かくなる。
『本当に…人間なんだね』
「ん？」
『手、あったかい』
「Aの体温もらっちゃったかも」
悪戯っぽく笑うなつきの手を強く握り返した。
もう…絶対離したくない…
.
でも温かさを感じれば感じるほど
人間らしさも感じるわけで…
やっぱり思うのは、なんで人間になれたのか。
まだまだ納得するには足りない、
行き場を失った"なんで？"
一番聞きたかったこと…
『あの日…私を助けてくれた日、
ペナルティで人間にはなれないって言ってたのに
なんで人間になれたの？ペナルティは？』
「あ、それね、多分…
人間になったこともペナルティなんだと思う」
『どういうこと？』
全然理解できてない私に全部を説明してくれた。
3人での過去を思い出したこと。
なっちゃんが今まで抱えてた全部を
今度はなつきが抱えて生きること。
なっちゃんは逆にやっと全てを忘れて
"自由"に生きられること。
なつきは生まれ変われるのは多分これが最後で
私と過ごせる人生はこの人生だけ。
次、もし私が生まれ変われても
その人生になつきはいない。
.
なつきが話してくれたように
私もなっちゃんとのことを話した。
なっちゃんの力で思い出した3人で過ごした過去。
消そうとしてくれた記憶は
ペナルティのせいで消せなかったこと。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな(プロフ) - 太陽サンサンなつなつさんさん» もったいないくらいの素敵なコメントありがとうございます！そんな風に色々考えて読んでいただけて私の方が感謝です😭もう読んでくださってるかもしれませんが、If Destinyでその後を更新してるのでよければそちらもぜひ☺️本当にありがとうございます！ (10月5日 20時) (
レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
太陽サンサンなつなつさん - 読み終えた私のこの心情を上手く言葉にできない事がもどかしいのですが、ななさん、当たり前に感じてしまうが、本当は尊い筈のこの毎日を抱きしめたくなる、こんな胸を締め付けられて、でも温かい気持ち日になる素敵なお話を綴って下さり、本当にありがとうございます。 (10月5日 0時) (レス) id: 306747e438 (このIDを非表示/違反報告)
太陽サンサンなつなつさん - ただただ涙を零し、展開によっては、やった！なんで！？と一喜一憂をしながら読み続けていました。この世界にはきっとどこかでこの御三方のように、一生懸命に闘っておられる方もおられるんでしょうね。どうか、どうか救われる結末であってほしいものです…。 (10月5日 0時) (レス) id: 306747e438 (このIDを非表示/違反報告)
太陽サンサンなつなつさん - お使いさん、あしながさんは一体どんな存在なんだろうと拝読しながらずーっと推理していたのですが、本当にまさかでした(;_;)私の中では皆救われたんじゃないかなと思う一方でやっぱり切なくもあり、堀さん、澤さん、世界さんをみると勝手に込み上げてきそうです(;_; (10月5日 0時) (レス) @page50 id: 306747e438 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - naaana425さん» コメントありがとうございます！こんな一小説でそんな風に思っていただけて嬉しいです！深く考えず書いてたのでもったいない言葉過ぎます！こちらこそ本当にありがとうございます！ (2021年7月28日 22時) (レス) id: 2f6d0c373f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なな | 作成日時：2021年1月2日 22時
