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スズラン ページ29

季節はあっという間に過ぎた。



何もかもを覚えてた僕は
忙しく過ぎる毎日の中で時間を見つけては
Aと過ごした場所に足を運んだ。



もう扉を開けてもどこへも行けないし
移動にもやたら時間かかる。


まぁ、歩くのは好きだけど。




何より、ほんのこの前まで
暑さを感じる人間の体を恨んだのに
いつの間にか寒さを感じるんだから。




【Tarte Tatin】のテラス席はもう寒くていられない。




Aが好きな、りんごたっぷりのタルトタタンと
少し苦めのコーヒーを頼んで店内で1人過ごす。



今なら、Aがケーキを食べる理由が分かるよ。

今なら、一緒に食べて笑い合えるのに。









.









たとえAが僕のことをまだ好きでいてくれて
僕を呼んでくれてたとしても

人間になった僕にそれが聞こえるわけもなくて
そこへ行く術もなくて…


テーブルに置いた携帯は便利なものなのに
Aの連絡先なんか知るわけないし
こんなに携帯に不便さを感じたことないよね。








どこを探してもAの姿はなくて

僕が人間になったことも
ここにいることもAは知らなくて

来るはずない僕のことを、待つ理由なんてないから



もう他の誰かと"普通"に恋愛して

"普通"に幸せになってるかもしれないなんて考えた。









.









.









そして、デビュー2周年を迎えた、冬のこと…

.→←.



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なな(プロフ) - 太陽サンサンなつなつさんさん» もったいないくらいの素敵なコメントありがとうございます!そんな風に色々考えて読んでいただけて私の方が感謝です😭もう読んでくださってるかもしれませんが、If Destinyでその後を更新してるのでよければそちらもぜひ☺️本当にありがとうございます! (10月5日 20時) (レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
太陽サンサンなつなつさん - 読み終えた私のこの心情を上手く言葉にできない事がもどかしいのですが、ななさん、当たり前に感じてしまうが、本当は尊い筈のこの毎日を抱きしめたくなる、こんな胸を締め付けられて、でも温かい気持ち日になる素敵なお話を綴って下さり、本当にありがとうございます。 (10月5日 0時) (レス) id: 306747e438 (このIDを非表示/違反報告)
太陽サンサンなつなつさん - ただただ涙を零し、展開によっては、やった!なんで!?と一喜一憂をしながら読み続けていました。この世界にはきっとどこかでこの御三方のように、一生懸命に闘っておられる方もおられるんでしょうね。どうか、どうか救われる結末であってほしいものです…。 (10月5日 0時) (レス) id: 306747e438 (このIDを非表示/違反報告)
太陽サンサンなつなつさん - お使いさん、あしながさんは一体どんな存在なんだろうと拝読しながらずーっと推理していたのですが、本当にまさかでした(;_;)私の中では皆救われたんじゃないかなと思う一方でやっぱり切なくもあり、堀さん、澤さん、世界さんをみると勝手に込み上げてきそうです(;_; (10月5日 0時) (レス) @page50 id: 306747e438 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - naaana425さん» コメントありがとうございます!こんな一小説でそんな風に思っていただけて嬉しいです!深く考えず書いてたのでもったいない言葉過ぎます!こちらこそ本当にありがとうございます! (2021年7月28日 22時) (レス) id: 2f6d0c373f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2021年1月2日 22時

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