Cool Girl 2 (ページ12)

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夏喜side

Aとはプライベートで
2人で会うことはあんまない。

みんなではよくあるけど。

俺はちょっとAのこと気になるんだけど
お互い素直じゃない性格だからかよくぶつかる。

ていうか、口下手な俺をAは面白がってる。笑

だから偶然とは言え、
一緒に出かけられて結構嬉しい。

「リハどう？」

『順調だよ。
やりたかったこと色々実現できそうだし。
ファンタは？』

「だんだん形になってきて実感湧いてきたし
雰囲気もいいよ」

『いいね。今度お邪魔しようかな』

「来てよ。みんな喜ぶし俺も嬉しい」

『なっちゃん、いつになく素直だけど』

「たまにはね。あ、着いたよ」

俺が立ち止まるとAは店の外観を見て
すでにテンション上がってるのがわかる。

もちろんお店に入れば…

『え！めっちゃかわいい！好き！』

「はやいな。笑」

『やばい。ほんとに好み』

「絶対気に入ると思った」

『よくわかってる』

「ははっ」

前からこの店の前を通るたびに
A好きそうだなぁって実は思ってた。

言わないけどね。

連れてこれてよかった。

『なっちゃん、トータルコーデ頼んだ』

「え？全部？」

『全部！私いつも服適当だし』

「それで適当って…OK。待ってて」

本人は適当とか言ってるけどオシャレ。

スタイルいいしだいたいなんでも似合う。

かわいい系よりはクールな感じがいいかな。

俺が服選んでる間も気に入ったのを合わせて
『どう？』って聞いてくる。かわいい。

「A、これどう？」

『かっこいい感じだね。着てみる』

～

『どうかな？』

試着室から出てきたA。

「やっぱ似合うね。
髪はアップにした方が合うと思う」

『ポニテでいい？』

その場で綺麗にポニーテールにするから破壊力抜群。

『どう？』

「……」

『なっちゃん？』

「…いいと思う」

『見てないけど』

「…見た」

『いい？』

「かわ…いい…」

『え？なに？』

「靴これ履いて。バッグはこれ。髪はこれ」

『あ、ハイ』

自分の気になる子が
自分の選んだ服着てるってやばくない？

『これ着て帰りたいけど
ほんとに帰るだけだからもったいないなぁ』

「たしかに」

『とりあえず今日は着ない。
なっちゃん、今度これ着てどっか行こ』

「え？いいけど」

『オッケー。着替えるね』

なんで俺、その服のまま
このあとご飯行こうとか言えないんだ…