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「次のシーンでラストになります」
ついたのは観覧車。
『私、高いとこ苦手』
「Aにも苦手なものあるんだね」
『一応ね』
「まあでも彼氏なんで守りますよ」
手を繋いで観覧車に乗り込んで
向かい合って座る。
『隼、そっから動かないでね』
「え？なんで？」
『同じ方に座ったら重さで傾くじゃん。
バランス取らないと』
「いや、平気だから。
どっちみちカメラマンさんもいるから
3人じゃバランスも何もないし」
『ちょっ！動かないでって言ったじゃん！』
「隣いいですか？彼女さん」
『もう座ってますけど、彼氏さん』
不安なのを察してくれてるのか
手は繋いでくれたまま。
「Aの家どっち方面？」
『あっち』
「一緒一緒！」
『そりゃ事務所の近くがいいし一緒でしょ。笑』
「まぁたしかに。笑
でも意外と家は知らないね」
『知らないね。
今度遊び来てよ。お兄ちゃんいるけど』
「それはハードル高め…
しかもこの雑誌見られたらなおのこと地獄」
『じゃあ隼の家遊び行く』
「いいよ！ぜひぜひ！」
そのあとも色んな話題を出してくれて話し続ける隼。
「お、あとちょっとだね」
『ほんとだ』
「大丈夫だった？」
『隼がずーっと話してくれて気が紛れたし
手繋いでくれてて安心だった』
「うわー、胸キュンですよ」
『いぇーい、楽しかったね』
「楽しかった！Aありがとう！」
『こちらこそ。また来たいな』
「そうだね！次はプライベートで」
『いいね。みんなも呼ぶ？
大勢じゃバレちゃうか』
「…2人がいいんですけどどうですか？」
『んー、いいよ。あ、ついた』
「マジで！？」
驚きつつも先に降りて
「どうぞ」って手を差し伸べてくれるから
それはまるで王子様みたいで…
『ありがとう』
「行こっか」
『うん。ふふっ』
「どうしたの？なんかおかしかった？」
『いや、王子様みたいだったなぁって』
「ジェネの王子は涼太くんですが…」
『私の今日の王子は隼』
「…しんどい」
『なにが？』
「なんでもないです…」
「以上で撮影終了です！お疲れさまでした！」
『「お疲れさまでした！
ありがとうございましたー！」』
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作者名：なな | 作成日時：2020年2月15日 0時
