全部、君のせい

行ってきます ページ38

気まぐれだったAの生活は
帰ってくる時間は遅くはなったけど
いつの間にか規則正しくなった。



ふらっと出かけることはかなり減ったし

物置状態だった部屋も片付けたのに
リビングにいることが多くて

何するわけでもないけど、一緒にいる時間は増えた。




少しずつだけど、懐いてくれてるのは分かる。


あ、もしかして胃袋掴んだ感じ？


ご飯効果絶大かもしんない。







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忙しい中、今日は久々に1日オフで
どこかに出かけるよりゆっくりしたい。


部屋着のまま、映画とかアニメを見てる俺の隣に
カジュアルな服に着替えて軽めに化粧するA。


俺とは逆でどこかに出かけるらしい。





「どっか行くの？」


『買い物』


「何買うの？」


『Tシャツとか』


「うちにいっぱいあんじゃん」


『あれは夏輝のだし』


「着ていいって」


『…たまに借りてる』


「俺も行こっかな」


『ご自由に』





え？いいの？


脈絡はないし、絶対断られると思ったのに。



でも多分、Aの支度が終わるまでに
自分も終わらせないと置いてかれる気がする。


パソコンを閉じたあと
バタバタと着替えやら荷物を準備。




何気に一緒に出かけるのは初めてで
ちょっと浮かれてた。

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