全部、君のせい

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朝ご飯の片付けをするって聞かないAに
片付けを任せて

綺麗に畳まれたブランケットを寝室に仕舞いに行く。


多分、野良猫は綺麗にブランケットなんか畳まない。




昨日の夜、アイスを食べたあと





「ベッド使って」


『ソファーで寝るから』


「俺がソファーで寝るって」


『あんた、ほんと頑固だよね』


「そっちもでしょ笑」





そんなやり取りを延々としてるうちに
Aは俺がソファーで寝れないように
ソファーを陣取ってそのまま寝てしまった。



寝室からブランケットを持ってきてAにかけると
暖をとるように体を丸めるから
やっぱ猫感あるなぁって思う。



なんだか眠れなくて
自分の分もブランケットを持ってきて
小さい音で映画を観始めたけど
集中できるわけもない。


だって今日の出来事の方がよっぽど映画みたいだし。


静かに寝息を立てるその寝顔を見て…





「睫毛、なっが…」


「髪綺麗なんだから、ちゃんと乾かせよ…」





髪を撫でたいって思ったのは猫っぽいから、多分。


そんな衝動に駆られる自分と戦ってるうちに
ソファーにもたれるように
いつの間にか意識を手放した。






…






朝、目が覚めた時、野良猫のことだから
いなくなってたらどうしようって一瞬焦ったけど

顔を上げればそこには
小さくなって眠るAがちゃんといて
不覚にもホッとした。






懐いてほしい気持ちは本当だけど
いつかここを出て行くんだから
変な情は湧かない方がいいとも思った。

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