全部、君のせい

提案 ページ12

それなりに片付いてる部屋、
何かする必要もなくて
携帯をいじりながら考えたのは


ほっとくわけにもいかないから連れてきちゃったけど
女の子拾ってくるとかやべぇな…って時間差で自覚。








しばらくすると、リビングのドアが開いて
パーカーとスウェットを着た彼女が
恐る恐る顔を出した。


小さめの服を選んだつもりだったけど
やっぱサイズ大きかったな。




『シャワーありがとう』って言いながら
肩にかけたタオルで濡れた髪を拭いてるから
「ドライヤーは？」って聞けば『めんどくさい』



野良猫じゃないかも、撤回。





「風邪ひく」


『平気』


「ちょっと待ってて」


『いいって言ってんのに』





返事を無視して洗面所からドライヤーを持ってくる。

立ち尽くす彼女を通り過ぎて
ソファーに座ってから
「はい、ここ」って足元を差した。





『…いい』


「じゃあ、アイスなしだよ」


『……やり方汚いんだけど』





出会ってまだ1時間くらいかな？

今、今日イチ不機嫌な顔を見れてる笑





『自分でやる。貸して』





そう言って俺の手から急いでドライヤーを奪うと
洗面所に逆戻りした。


やっぱりそんなすぐには懐いてもらえないね。

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