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姿は見えるようになったらしいけど
やってることは変わらずで
頬杖ついて私がケーキを食べてるのを眺める。
『食べづらい…』
「これで、君はお喋りしながらケーキ食べれるね」
『え?そういうこと?』
「どういうこと?」
『そんなことの為に
姿見せれるようにしてもらったの?』
「僕にとっては"そんなこと"じゃない」
『いや、でも…もっと他になかった?』
「ないよ」
なんの迷いもなくはっきり言われて
黙り込んでしまう。
「喋んないの?せっかく姿見えるようにしたのに」
『……ありがとう』
「え?なんで君がお礼言うの?」
『だって私の為でしょ?
1人で喋ってる変な人って思われないように』
「あ…これ君の為なんだ」
『はい?』
「僕の為だと思ってた」
『どういうこと?』
「僕は、君が幸せそうにケーキを食べながら
お喋りしてるのを見るのが好きなんだよね。
だからこれは自分の為に
叶えてもらったつもりだったんだけど…」
『……物好き』
「君の為にもなったんなら一石二鳥じゃない?」
いや、そんな嬉しそうに
一石二鳥じゃない?って言われても…
でも私も嬉しかったよ。
理由は独特だったけど。笑
お使いさんの私に対する言動とか行動は
多分人間の恋愛を知らないからで
それを分かってても
溢れてくる自分の気持ちに戸惑った。
けど、それを超えて
お使いさんと一緒にいることに幸せを感じてた。
もうこんなの、あとは時間の問題…
その日の最後の一口のタルトタタンは
いつもより美味しかった気がする。
きっとお使いさんとお喋りしながら食べれたから。
きっとコーヒーが新しかったから。
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なな(プロフ) - annaさん» ありがとうございます!かっこつけすぎですね笑 ちょっとずつ展開していけたらと思ってます!お楽しみに^^ (2020年11月7日 21時) (レス) id: 78a23214e8 (このIDを非表示/違反報告)
anna - こっちの小説も大好きです! さわさん、かっこよすぎますね、、><! これからがとっても気になってます… あ〜楽しみ!!笑 (2020年11月7日 17時) (レス) id: e66310da4d (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ひなさん» 楽しんでいただけるように頑張ります!楽しみにしててください^^ (2020年11月5日 19時) (レス) id: 78a23214e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - これからどうなっていくかすごく楽しみです!! (2020年11月5日 1時) (レス) id: 096300cbd0 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - efさん» ありがとうございます!嬉しいです!わかりますっ!念を込めて呼びましょ!笑 (2020年10月27日 0時) (レス) id: 78a23214e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2020年9月30日 21時