Dear Destiny ~僕が見える君と~

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場所を仕事部屋にうつして
正面に座るナツキの仕事が捗ってる様子を見ると
もう願い事のことしか頭になさそう。


あ、僕らにもデスクワークとかあるんです。




「なつき何にするか決めた？」


「決めてないって。そういうナツキは？」


「俺はそのなつきのことが見える人間に会いたいから
姿を自由に見せれる力をもらう」




もっと使えそうな力にするとか
残業なしにしてもらうとか
いくらでもあるのに、それ？




「えー、見えたら不便じゃない？
しかも大事な願い事そんなことに使っていいの？」


「見せたい時と見せたくない時と
自由に操れるようにしてもらうからいいの。
どっちにしろ俺は人間になりたいから
ちょっとでも人間に近づけるように」


「物好きだなぁ」


「本当は人間にしてほしいって言いたいけど
願い事でどうにかできるもんじゃないし
とりあえずそれで」




で、なつきは？ってまた聞かれて…




「僕は…特に願い事とかないなぁ」


「ほんと欲ないよね」




ため息をついて呆れられる。


仕事したくないとか
はやくこの生活終わらせたいとか
漠然と考えてることはあったけど
どれもピンとこない。


しかもそんなこと叶えてもらって
人間になりたいナツキの足を引っ張りたくもない。




なんてあれこれ考えてたけど、ふと思いつく。

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