歌姫と彼氏

ようこそ【Request】 ページ27

『ここの振りがしっくりこなくて…』


「んー、じゃあこうすんのは？」


『え、なにそれ。できない』


「ちょっとやってみて。笑」


『そんな謎の動きできるの、
夏輝くんか裕太くんか世界先生くらいだと思う』


「世界先生…笑 絶対Aもできるよ」





今日はスタジオにこもって
夏輝くんに新曲の振り作りを
手伝ってもらってるんだけど
この人ダンスうますぎて私には未知な動きばっか。





『……こう？』


「お！やっぱできんじゃん！」


『…だとしても難易度高すぎ。
わかってたけどファンタはいつも
こんな難しい振り踊ってるのか…』





訳も分からずやってみて、一応できたけど
これは体に叩き込まないとだなぁ…


改めてファンタのレベルの高さを思い知らされる。



そのあともアドバイスをしてくれて
そろそろ終わりにしよっかって
夏輝くんが飲み物とタオルを渡してくれる。





「このスタジオのはず…」


「お邪魔しまーす…」


『え、だれ？』





突然、ドアが開くのが鏡越しに見えて振り返る。





「正解！！Aー！澤ー！」





そこには両手をあげて近づいてくるお兄ちゃん。





『は？お兄ちゃん？何してんの？』


「スタジオこもってるって聞いたから
ここかなって！」


『いや、ここかなじゃなくてさ……え？』





何しにきたの？って言おうとすると
お兄ちゃんの後ろから顔を出す2人…





「A久しぶり〜」


「イチャイチャしてないで
ちゃんと振り考えてる！？」


『え、2人…どういうこと？』





お兄ちゃんの後ろから顔を出したのは
亜嵐くんとりっくん。





『どういう3人？』


「EXILEの仕事終わりで
亜嵐くんとジム行ったら陸に会ってさ、
一緒にトレーニングしてたの！
これからA迎えに行くって行ったら
一緒に来たいってついてきた」


『待って。迎えに来てなんて言ってない』


「うん！言われてない！」


澤「なんで自信満々なの。笑」





相変わらずの噛み合わない会話。

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