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家まで送ってくれたあと
少し気が紛れて泣き止んでた私を見て
じゃあ、帰るねってさらっと帰ろうとするから
『…ちょっと待って！』
今度は私が夏輝くんの腕を掴んで引き止める。
『送ってもらっちゃったし迷惑もかけたし
お礼も言えてないし…
夏輝くんがよければコーヒーでも…』
コーヒーで引き止めるのも
どうなんだろうって思ったけど
正直まだ1人になるのが怖かった。
夏輝くんはそれを察したように
じゃあ、1杯だけって部屋に上がる。
コーヒーを渡して
私は少し間をあけてソファーに座った。
他愛もない話をしてる間に話は今日のことになる。
こんな風に夏輝くんといることは初めてだったけど
ずっと昔から一緒にいるみたいに居心地がよかった。
誰かに心を許して
弱い自分を見せないために壁を作ってたのに
夏輝くんの前ではなぜか素直になれて
少しずつだけど自然と言葉にできた。
お兄ちゃんとのこと、
声を失って、なんとか取り戻して
VBA落ちて、でも急にデビューが決まって…
きっとVBA受けてる時点で
ソロデビューの話があったんだと思うけど。
だからこそ余計に
急激な環境の変化についていけなかった。
気持ちが追いつかないまま
あっという間に過ぎる毎日。
分刻みのスケジュール。
一変した周りからの扱い。
プレッシャーと忙しさで
心身共に疲弊してた私が
唯一安らげたのが壱馬との時間だった。
それを失った喪失感、辛さ。
夢は叶っていくのに
大切な人とはいられないもどかしさ。
当たり前だけど私の中で
壱馬の存在は大きかった。
壱馬も同じ気持ちだったかもしれないのに…
私は自分が思ってるよりきっと弱くて
1人で抱え込むには重すぎた。
弱かった私は夏輝くんの優しさに甘えて
気づけば今までのことを全部話してた。
夏輝くんはたまに相槌を打って
私が泣きすぎて話せなくなると
代わりに言葉を繋いでくれた。
それから、頭をポンポンしようとして
躊躇ってはやめて…って何回か繰り返してた。
別れたばっかりだから
気にしてくれてるのかなってなんとなく思った。
結局、夏輝くんは言った通り
私が泣き止むまで、私の気が済むまで、
落ち着くまで、そばにいてくれた。
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なな(プロフ) - efさん» さすが無自覚甘夏…破壊力抜群ですね笑 こちらこそいつもありがとうございます^^ (2020年8月23日 13時) (
レス) id: 78a23214e8 (このIDを非表示/違反報告)
ef(プロフ) - 無自覚甘夏に完全にやられましたー/// ニヤケが止まらないです笑 幸せなお話ありがとうございます！！ (2020年8月23日 11時) (レス) id: 4813a6b67d (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 不思議の国の澤本さん» こちらこそリクエストありがとうございました^^癒しになれて嬉しいです！ぜひぜひ！お待ちしてます^^ (2020年8月23日 11時) (レス) id: 78a23214e8 (このIDを非表示/違反報告)
不思議の国の澤本 - 素敵なお話ありがとうございました！夏休みの疲れ吹っ飛ぶくらい癒されました(´∀｀)また思い浮かんだらリクエストさせてください！ (2020年8月22日 22時) (レス) id: 71b17d9ff5 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ひなさん» 了解です^^順番前後してしまうかもしれませんが、お待ちください！ (2020年8月19日 22時) (レス) id: 78a23214e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なな | 作成日時：2020年6月8日 21時
