Tie and Tie -Leiya Seguchi- 2

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そして、予想もしてなかった次の言葉に
やっぱり戸惑ってしまう。








「はぁー…もうマジでしんどかった…」



『え…？』








それがどういう意味なのか考えてるうちに
先に溢れたのは黎弥の方だった。





私が思ってる以上に
この人は私を想ってくれていて

同じように苦しい時間を過ごしてたのかもしれない。






抱き締めたまま
どうにか絞り出した声が耳元で呟く。










「俺、Aがいなくなって…めちゃくちゃしんどくて…
俺らのためって思おうとしても、しんどくて…っ」








それは苦しくて、切なくて…







「Aがいねぇ人生とか考えたこともなかったから…」







愛おしさすら感じて…







「俺はAがいねぇ人生なんていらねーんだよ…」


「だから…」







ずっと欲しかった言葉をこんな時に言うの…








.







.









「俺と生きてくれよ……」
















どうして…この人はいつも…っ




苦しい程、胸に詰まっていた想いが
黎弥と同じように溢れ出しそうになる。





けど、この感情を伝えるには
どの言葉を選んでも足りなくて


大きくて震える体を、強く抱き締め返した。

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