Tie and Tie -Leiya Seguchi- 2

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Aside





エンジン音が誰のバイクなのか
すぐに分かってしまう自分が嫌だった。


ここまでしても私は2人を離せない気がして。








窓から見下ろすと、見えたのは
大人数を相手に戦う翔太と黎弥…




それどころか、颯太、木村、山王のメンバーまでいて…



なんで…



どうなってんの……






何が起きてるのか分からなかった。




理解の追いつかない頭で想像できたのは
2人が戦う理由だけ。



私がここにいるせいだって、それだけは分かった。









始まった戦いは最初こそ優勢だったけど
倒しても倒しても減らない相手…



さっきの電話はこのためか…



みんながいくら強くても、これじゃ…











信じてないわけじゃない。




けど、こんなの…




言わなきゃ…




守らなくていいって…







開かない窓を叩いても、叫んでも
その音が届くことはなくて


この不毛な戦いを止めるには
2人に諦めてもらうしかないのに…





ふとよぎった思考はかなりバカバカしいけど
これしかなかった。




振り返らず、高木に話す。













『この戦い…続ける必要ありますか？』


「…それは、どういう意味でしょうか？」


『これ…私が"ここ"にいるからですよ、きっと。
だったら止められるものを続ける必要はないでしょ』


「……」


『高木たちもこんなことに
時間や人員を割きたくないですよね』


「…そうですね。
しかし下にいる奴らは所詮駒ですから
何人減ろうと関係ありません」











まるで嘲笑うように…







自分の物差しで話したことを少し後悔した。



私にとってみんなは家族や仲間だけど
この人たちはそうじゃない。



一生分かり合えないな…

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