Tie and Tie -Leiya Seguchi- 2

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ため息をつきながら部屋を出ると
もちろんそこにいたのは…





「お嬢、どちらへ？」





私の1番近くで警備をしている"高木"



内心、どこでもいいでしょ、と思ったし






『…飲み物取りに』





言えば使用人の人が持ってきてくれるけど
やっぱりそれも慣れないし

こんなことですら、気分転換になるくらいに自由はない。






残念ながら、その自由も今はこの通りなくなったけど。



長い廊下をついてくる"高木"に振り返り、ダメ元で







『少し、1人の時間がほしいんですけど、』


「……」


『家の中だけでもいいので』


「それは許可できませんね」







ですよねぇ。





淡々と断られ、またため息。





高木は私の前ではこんな風におとなしくしてるけど
きっと私が何か勝手なことをしたら只事では済まない。


だって木村曰く
「本部が手配した人間は、僕ら以上に手段を選びません」






それだけ黎弥を警戒してのことなのか。






でも、黎弥に何かするわけじゃなく、
私の周りの警備を強化しただけなのは



『家族には、手を出さないって約束してください』



約束を守るために
木村がどうにかしてこの程度で留めてくれてるのだろうか

だとしたら律儀だなぁ、とぼんやり思った。

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