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海みたいな人だと思った。
冷たくて、怖くて、どこかあったかい。
夏喜はあっという間に
私にとって海みたいな存在になった。
いつもそこにあるのに、好きなのに、掴めない。
.
温もりの残るカーディガン
肩を優しく包む腕
「ずっとここにいたい」そう呟いた声
どうせ、ここにいるだけの関係で
夏喜は本気じゃない。
こうなるのが分かってたら
あの時受け入れるべきじゃなかった、とか思ったけど
あれしかなかった、とも思う。
何もかも全部今だけで、いつか変わっちゃうから。
.
『……ずっとなんてあんのかな』
「え？」
『ごめん、なんでもない』
「……」
しまったと思った。
話題を変え、逃げるので精一杯だった。
『上着貸してくれたから寒いよね。そろそろ戻ろ』
立ち上がったあと
服についた砂を払おうとする私の手を掴んだ夏喜。
「ねぇ、A」
『なに？』
「俺さ、」
『……うん』
「いや……」
『……』
「ごめん、なんでもない」
夏喜が何を言おうとしたかは分からない。
見つめる瞳が一瞬揺れたのは、気付かない。
「やっぱ、寒いわ。戻ろ」
自嘲するように笑って
この数日で歩き慣れたらしい砂浜を、手を引いて戻る。
大きいはずの背中は、ほんの少し小さく見えた。
.
.
大事な存在になる前なら平気だと思った。
期限が決まってれば、深入りすることもないって。
でも、もう遅かったの。
この時の私は、何もかも誤魔化してただけ。
傷つくのが怖かっただけ。
お互い、もう少し素直になれたらよかったな。
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なな(プロフ) - まきさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！展開考えながら書いてるのでお待たせしてしまうと思いますが、引き続きよろしくお願いします😊 (2022年5月20日 23時) (
レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - この作品、めちゃめちゃ好きです!どうなっていくのか、楽しみで仕方ありません❤️ (2022年5月20日 13時) (レス) @page46 id: 932ad4f6d8 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - あいうさん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年4月30日 21時) (レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
あいう(プロフ) - 最高です！ (2022年4月30日 13時) (レス) @page36 id: c84e13ef9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なな | 作成日時：2022年3月26日 23時
