そういう日 ページ34
『うわっ、雨！』
「やばい！早く！」
そんな買い物の帰り、遭ってしまったのは
昼間の天気が嘘みたいな、ゲリラ豪雨。
近所のコンビニだからって歩いて行くんじゃなかった…
家の近くまで来てたからまだいいものの
それでもずぶ濡れで、冷え切ってしまった体
家に着いて夏喜の一言目は「これは風呂直行だわ」
「A、先入っていいよ」
『いいの？』
「俺、あとから入るし」
『じゃあ、お言葉に甘えて』
悪いなぁ、と思いつつ先に入らせてもらうことに。
夏喜は「服着てたままじゃ余計さみぃわ」って
上だけ脱いでタオルで拭いてとりあえず凌ぐらしい。
珍しくバスタブにお湯を張って浸かれば
じんわり温かくなっていく体。
『はぁー』
「Aー？」
ふいに、シャワーカーテン越しに聞こえた声と
『んー？』
「Aの分のタオルも置いとく」
『あー、ありが…と………え！？』
「わ、あったかー」
突然シャワーカーテンが開いたと思ったら
何食わぬ顔でバスタブに入ってきた声の主。
『何してんの！？』
「え？なにって風呂」
『あとから入るって……』
「うん、あとから入った」
『……』
「なに」
『…そういうこと！？』
「そういうこと」
『上がってからだと思うじゃん！』
「そんなこと一言も言ってないし」
しらばっくれて……
「てか、なんで入浴剤なんか入れてんの」
『いい匂いでしょ、これ』
「いや、見えねぇじゃん」
『なにが』
「色々」
やっぱり思う。
夏喜の中にある、かわいいとか無邪気とか
冷たいとか男っぽいとかは
どんな風に混在してるんだろうって。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 195人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな(プロフ) - まきさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！展開考えながら書いてるのでお待たせしてしまうと思いますが、引き続きよろしくお願いします😊 (2022年5月20日 23時) (
レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - この作品、めちゃめちゃ好きです!どうなっていくのか、楽しみで仕方ありません❤️ (2022年5月20日 13時) (レス) @page46 id: 932ad4f6d8 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - あいうさん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年4月30日 21時) (レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
あいう(プロフ) - 最高です！ (2022年4月30日 13時) (レス) @page36 id: c84e13ef9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なな | 作成日時：2022年3月26日 23時
