. ページ21
夏喜の気が済むまでしてたら
こっちがもたない、と思った。
太陽はもう真上にあるのに
まだ甘ったるいベッドの中なんて。
Tシャツに袖を通し、起き上がる体力が戻るまで
枕元に置いた本を読む、私の腰に抱きつくように
ピッタリくっつく夏喜も相変わらず甘くて
髪を撫でてしまうくらい、引き剥がす気にはなれない。
そんな、べったりな夏喜を見て思ったのは…
『夏喜って、人見知りだよね？』
「まぁね」
『やっぱ、そんな感じ』
「なに、そんな感じって」
『そのまんま』
「まぁ、心許すまでは無理。話せない」
それは心許してくれてるってこと？って思ったけど
本当はこんな自分から
グイグイ行く人じゃないんだろうなぁ、とも思った。
あれこれ考えてる内に、どんどん空いてきたお腹
名残惜しさを感じつつ、引き剥がせば
あぐらを掻いて不服そう。
寝癖すごいし。
ベッドサイドに座り、
同じ体勢で動けずにいた体を伸ばす。
『んー』
「起きんの？」
『起きるよ』
振り返らずに話すけど声色は明らか不機嫌で
表情を想像できて笑いそうになってたら
急にふわっと後ろから抱き締められ、驚いて振り返る。
『んっ』
「ふはっ、驚きすぎでしょ」
一瞬のキスにリアクションも忘れた。
「ねぇ」
『なに』
「Aからは？」
『調子乗んなっ』
わざとらしく怒ってみて
セットしていない前髪を雑に上げると
目を細めて悪戯っぽく笑う。
かわいい…
『…コーヒー飲みたい、ブラックで』
「え？」
『甘すぎ…』
色々と。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 195人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな(プロフ) - まきさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！展開考えながら書いてるのでお待たせしてしまうと思いますが、引き続きよろしくお願いします😊 (2022年5月20日 23時) (
レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - この作品、めちゃめちゃ好きです!どうなっていくのか、楽しみで仕方ありません❤️ (2022年5月20日 13時) (レス) @page46 id: 932ad4f6d8 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - あいうさん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年4月30日 21時) (レス) id: ecac200247 (このIDを非表示/違反報告)
あいう(プロフ) - 最高です！ (2022年4月30日 13時) (レス) @page36 id: c84e13ef9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なな | 作成日時：2022年3月26日 23時
