Cool Girl

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プロデューサーさん、スタッフさん、
もろもろ揃ってレコーディングが始まった。





『5周年だしほぼみんなへのありがとうの曲だから
ほんとはフルで録ったのをCDにしたい。

ほんとの今の私の声をお世話になった人とか
ファンのみんなに聞いてほしい』


自分の気持ちを
山ちゃん(プロデューサーの山下さん)に伝える。


「いいと思うよ。
まぁとりあえずいつも通り録ってみて
最終的に判断しようか」


そう言われて気合い入れてブースへ。





「Aちゃんのタイミングで始めよう」


『…お願いします』





さっき言った通り
デビュー5周年に合わせた曲だから
今までの幸せだったこと、もちろん辛かったことも、
ここまでこれたことへの感謝、これからのこと、
ファンのみんなへの気持ちを歌詞にした。


伝わるといいな。






〜♪







歌い終わってペットボトルの水を飲む。


『……ふぅ』





ブースの外を見て指示を待って


「サビ前の〜夢見た世界を〜のとこ
もうちょっと上げれる？」


「君の涙を〜はちょい伸ばす感じで」


「あ、そうそう。オッケー」





いくつか歌い直して休憩を挟むことに。


「一回休憩しようか？」


ヘッドホンを外してブースを出て
颯太と勇征の間に座る。





颯「え、真ん中なん？」


『いいじゃん。どうだった？』


勇「すごかった。
普通にうまいのはもちろんなんだけど
指示にも的確に答えるし
それでいてAの良さ残しつつ
むしろこっちの想像を超えてくるっていうか…」


『お、ありがとう』


勇「…ほんとにすごかった」


颯「ほんまの意味でスタッフさん達と作り上げるって
こんな感じなんやなぁって思った。
めちゃめちゃ勉強になる」


『2人ともめっちゃ褒めるじゃん。やめてよ』


「「いや！ほんとに！」」


『ハモった』


颯「歌ってるときとは別人やな」

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