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実はその子が×の元同じ部活の後輩で、×が陥れた可愛い子なんだよ。
喜んでくれたなら嬉しいな…
ざまぁしたのは全部自分の為だけどさ、他の子も喜んでくれたなら嬉しいと感じる。
「ねえ、私達卒業式終わったら卒業証書貰うでしょ？それまで時間あるしなんか遊ぼうよ！こうして皆で話すのも今日が最後だからってことで色々持ってきたんだよね〜」
ポニテ友達が学校指定のリュックの中からチョコとかクッキーとかのお菓子、トランプ、携帯ゲーム機とか、学校に持ってきちゃいけない物を出してテーブルに並べる。
「よく持ってきたね…」
「いいんですか…？先生にバレたら…」
「卒業式終わるまで皆体育館いるからバレないって！あとは皆で黙ってれば大丈夫♪ごみはこの袋に入れてね。持って帰るから」
友達は笑って楽観的に言いながらスーパーの袋も出してきた。用意周到だなぁ。
私は別に注意する気はなかった。そこまで真面目じゃないし。
大嫌いな学校の言うことなんて聞かず、お菓子食べたりゲームをして遊ぶだなんて禁止されてる事をすることにワクワクドキドキしてきた。
「マリ●やらない？私これ好きなんだ」
「あ、懐かしい。昔やってたな」
今日だけだからこういうことするの。だからいいでしょ？いいよね。
さっそくチョコをごちになっていると、友達が携帯ゲーム機の電源を入れる。
この大嫌いな学校には嫌な思い出ばかりあったけど、この時、皆で遊んだ数時間はとても楽しくて温かな思い出になった。
遊びまくって卒業式後、保健の先生に言われて私と友達は先生と一緒にいつも使っている教室に卒業証書を貰いに行った。そこには校長、私と友達の担任、そしてたまに登校してる同じ学年の子がすでにいる。校長と私の担任は眉間に皺を寄せて怖い顔でイライラしてて、私をぎろっと睨んでくる。
こわっ。
あの騒ぎのせいか。心臓に悪い。ビビリを恐がらすな。
でもこいつら相手にビビりたくない。だから顔は無表情を貫いて教室の中に入る。
隅っこに立っている人がいて、その人の顔を見た途端めちゃくちゃ驚いた。
―――お母さん！？なんでいるの！？
お母さんがそこにいて、お母さんは私の方を見て目を合わせる。少し微笑んだ。
驚きながら友達の担任に促されて校長の前に並んで立つ。
こない予定だったのになんでいるの……
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：空 | 作者ホームページ：http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時：2020年5月28日 15時
