〃 ページ24
―――
ある日のこと。
私は動揺している。
でもすぐに喜びに変わった。こういうのを歓喜っていうと思う。
なんと、お父さんが宮城に転勤することになったんだよ！
来年の春に転勤って話を事前にお父さん言われてたんだけど、まだ中学生の私がいるから渋ってたみたい。単身赴任して家に私とお母さんを残してくのは心配してた。
でも私が宮城の学校受けたいって話を聞いてたから、その心配も消えたってわけ。
この宮城への転勤話、前の世界ではなかったんだよね。
転勤したとしても県内の支店だったから、お父さんは単身赴任してた。
だから前の世界じゃ起こらなかったことが起きて動揺した。でも、すぐ笑顔になった。
家族一緒に宮城に引っ越すんだ！
いよっしゃあ！！！
思いっきり笑顔でガッツポーズした。
満面の笑みを浮かべる私にお父さんもお母さんも驚いてた。私あんまり笑わないから。しかも満面の笑顔なんてしばらくぶりだった。
だから娘がこれだけ喜んでる姿を見て、「転勤になってよかった」「会社に感謝しないとな」って嬉しそうに言った。
地元から離れられるんだ！やった！
家族と離れなくてすむ！
なんとラッキーなことに転勤先の会社は青城がある街にあって、マンションに住むことになったから寮に入らなくていい。入寮費を払わないで済む！すごい助かる！やった！
転勤のことがあってやる気がもっともっと上がった私はめんどくさいと思うことがあっても、効率のいい勉強法を探して自分に合うやり方を見つけ、地道に毎日コツコツ勉強した。
たまには遊んで息抜きした。
…っていっても友達と遊ぶわけじゃないけど。ぼっちだからね。マンガ読んだり大きな街に遊びに行って買物したり甘いもの食べたりした。
そうした努力の甲斐あって、私をバカにしてただろう先生達が目を見開いて絶句するほど成績を上げ、なんとか青城を受験できる条件をクリアした。
どーだ！ざまーみろ。
私だってやればできるってことを証明できた。
めっちゃ頑張った。自分をすごい褒めた。
努力が報われて嬉しい。これは自信に繋がる。
他の人は受験のために努力するのは当たり前。何喜んでんだって言うかもしれない。
でもいいじゃん。
そんな当たり前だってできなかったんだもん。だから私にとってとっても喜ぶことなんだから！
でも油断しちゃいけない。
これからも毎日コツコツ勉強する。じゃなきゃ学校の勉強についていけなくなるだろう。
受験頑張るぞ！このチャンスものにするんだ！
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 47人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空 | 作者ホームページ：http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時：2020年5月28日 15時
