紅一点×SnowMan (ページ50)

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side KOCHI ページ50

同じベットの中で眠るAの寝顔を見ながら
ため息をつく。

まさか、彼氏ができたと言われて、
自分の気持ちに気づくとは思わなかった。

彼女に1番近い存在は間違いなく俺だと思っていた。
そんな中で彼氏がいると言われて。

遠距離で知り合うとかきっと関西のJr.の誰かだろう。
そもそもうちの事務所以外の人間はAに
ほとんど近寄れないから。

それにしても警戒心の強いAと付き合える人って
一体どんな人なのだろう。

しかもその人は俺の存在を知っていて。
認められてるとは思わなかった。

懐がデカすぎるよ。
そんなの俺が叶うわけないじゃん。

俺は寝ているAの額にキスを落とす。

背中を撫でていたらいつのまにか眠っていて。
今日は珍しく俺の方が先に起きた。

A『うーん。』

「おはよ。」

A『ゆーご？おはよう。いつも私の方が早いのに。珍しいね。』

「寝れた？」

A『うん、とても。』

ニコッと笑うAが可愛くて。
恋心に気づいてしまったらその顔を見るのが辛い。

2人でいつものように朝ごはんを食べて、
ツーリングして事務所に向かう。

A『優吾、ありがとね。』

「どういたしまして。」

いつも通りバイクを停めて、
Aが事務所に入るのを見送る。

バイク置き場に向かおうとしたら呼び止められた。

『高地くん、、、だよね？』

「？」

あ、関西のJr.の重岡くんだ。

しばらく関ジュの人達がプロモーションで
東京に来るんだっけ。そのついでに共同で
レッスンをするって言ってたな。

重『松雪さんとは、どんな関係なん？』

「えっ、、、？」

重岡くんの顔をしっかりと見ると、
その目は嫉妬の気持ちが見える。

「親友です。入所して割とすぐからの。」

重『そうか、君か。』

重岡くんなんだ。Aの彼氏。

重『今までAのこと支えてくれてありがとうな。やけど、これからは俺が支えるから。ごめんやけど、あんまり深くは関わらんといてくれるか？』

そうだよね。Aは認めてもらってるなんて
言ってたけどそんなわけなくて。

重岡くんの態度がむしろ普通だ。
男の親友だなんて嫌に決まってる。

「ですよね。嫌っすよね。」

重『、、、。それだけやから。すまんな。』

重岡くんは颯爽と事務所に向かっていく。
その姿は男らしくてかっこよくて。

「ははっ。叶うわけないじゃん。」

俺は乾いた笑いを浮かべるしかできなかった。