紅一点×SnowMan (ページ37)

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side YOU ページ37

今日は初お披露目の少クラでの
ステージパフォーマンスの練習日。

私自身、誰かのバックについたことないから
どうすればいいか分からない。

みんなは結構慣れてるからな。

相変わらず私達の間にプライベートの会話はないけど。

それでもステージをよくしたいって気持ちは同じだから。
仕事上の話はみんなでしっかりとしている。

佐『それで、この間奏でアクロバット入れたら良さそう。』

岩『そうだな。技はバク転でいい？』

佐『せっかくならさ、松雪いろんな技できるし、少しソロ入れてもいいんじゃない？』

「えっ？私ですか？」

私の名前が呼ばれると思ってなくてびっくりする。

渡『あー、確かにそれはいいかも。』

1番否定してきそうな渡辺くんがまさかのYESで。
だけど、、、。

「それはやめた方がいいと思います。」

佐『えっ？なんで。』

佐久間くんが心底驚いたような顔をするけど、
そんなの当たり前じゃん。

「ファンの皆さんは私のソロパートとか見たくないと思います。」

そう、それが全てなのだ。

観覧に来ている人の大半はこの事務所にいる
ただ1人いる女のパフォーマンスは見たくないはずで。

そう思わざるを得ないことを
過去にたくさんされてきているから。

何回もアンチのせいで死にそうになってきてるし。

深『そんなこと言うなら無しでいいだろ。俺らのこと意識低いとか言っときながら、松雪だってチャンスをものにしようとしないんだな。ハングリー精神なさすぎるんじゃね？』

阿「ふっか。」

まあ、深澤くんが言ってるのは
そうなのかもしれない。

だけど。

「そう思われるならそれでいいです。」

嫌になる。それだけ言ってレッスン室を出た。

後日、少クラの収録が始まる。

あの日から私は他の仕事で一切参加出来なかったから、
みんなと会うのは少し気まずい。

「おはようございます。」

阿『おはよう。』

阿部くんだけ挨拶を返してくれる。

「挨拶とか人間としての基本なのに。」

岩『あ？』

思ったことを言っただけで睨まれて。

なんなの。あんたらも秀明くんの弟子でしょ？
それなら教わってるでしょうが。

イラっとした気持ちが湧くけど、
どうにか顔には出さないようにする。