紅一点×SnowMan (ページ29)

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★ ページ29

『そんなに見られると緊張します。』

「なんか気になんねん。めっちゃ手際ええなぁ。」

『外食をしないので。いつも作ってるんです。』

その後もテキパキと料理を作っていく松雪さん。
本当に20分で生姜焼き、味噌汁、
ごはん、冷奴がでてきた。

それに作り置きしていたであろう
かぼちゃの煮付けと切り干し大根。

「うまそう。」

『味はわからないですけど、、、、どうぞ。』

いただきますと手を合わせて夕食をいただく。

「めっちゃおいしいで。うますぎんねんけど。」

『ほんとですか？よかったです。』

「おかんの料理よりうまいんやけど。」

松雪さんの作る料理は絶品で。
あっという間に完食してしまった。

「めっちゃおいしかった。ありがとうな。食料品代いくらくらい？」

『いえ。お代はいらないです。おいしいと言ってもらえただけで嬉しいので。』

そこで初めて松雪さんが笑う。
あ、この子笑えるんや。しかも、、、。

「自分ちゃんと笑えるやん。」

『え？』

「笑った方が何倍もかわいいで。」

しまった。そんなことまで言わんでよかった。
顔を見たら真っ赤になっていて。

「え？！」

『あ、いや。そんなの言われ慣れてなくて、、、。コーヒー淹れてきますっ。』

ぱたぱたとキッチンの方に走っていった松雪さん。
あかん、あんな顔されたら俺、
ほんまに好きになってしまう。

松雪さんには好きな人がおって、絶対にあかんのに。

しばらくして元通りになった松雪さんが
コーヒーを運んできてくれて。

それからは撮影の話とかたわいもない話をして。

「ほな、そろそろ帰るわ。」

ソファから立ちあがろうとしたら、
隣の松雪さんに腕を掴まれる。

『あの、、、。もう少し一緒にいて下さい。』

「、、、。そんなん軽い気持ちで言ったらあかんで？」

『そんな、冗談とかではないです。』

目を少しだけ潤ませながら俺を自然と
上目遣いで見てきてる。
そんなんで帰る男はおらんやろ。

「分かった。泊まるから、そんな顔せんといて？」

『すみません。わがまま言ってしまって。』

「いや、俺ももっと居たかったで？わがままはなんぼでも言ってええから。」

それからお風呂を借りて、2人でベットに入る。
ちょっとだけすり寄ってくる松雪さんはほんと小悪魔だ。

「今日は疲れたやろ？おやすみ。」

背中を撫でるとすぐに眠った松雪さん。
俺もその体温にどんどん瞼が落ちてくる。
疲れもあってそのまま眠ってしまった。