紅一点×SnowMan (ページ25)

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⭐︎ ページ25

『あ、自分優しいやん。追い出されるかと思ったで？』

「無理矢理突き放して降りてくれたんですか？」

『んー。それはないな。そしたら助手席に乗り込もうとしたで。』

ニコッと笑う彼の真意が読めない。
そもそもロケバスがあるし。
なんでこっちに乗ってきたのだろう。

「何が聞きたいんですか？」

『なんもないで？俺が松雪さんと仲良くなりたかっただけやし。』

「それだけですか？」

『、、、。健人とどんな関係なん？』

そこか。
きっと乗り込んできたのはこれが聞きたかったからだ。

「先輩と後輩です。」

『絶対嘘やで。それだけやない。俺の目を見て言ってみてや。』

両手を頬に置かれて重岡くんの方を向かされる。
整ったお顔。

「先輩、、、と後輩です。」

『ふーん。なるほどな。そういうことにしといたるわ。やけどな、もっと自分大事にしーや？』

「え？」

いきなり言われた言葉になぜか動揺する。なんで？

『健人も悪い奴ではないんやけど。君達の関係において、松雪さんの気持ちが全く見えてこーへんのよ。自分、色々と大変やと思うけど、あんまり自分で自分を傷つけるのはやめや？辛なるで。』

私が私を傷つけてるの、、、？

そんなことはないはず。
健人とはお互い割り切った関係で、
寂しさを埋めるだけ、、、。

「つっ、、、。」

『お、泣けるやん。今は誰も見てへんし、ちゃんと自分のために泣いたらええよ。』

なんでだろう。
別に無理していたつもりはないけど、
実はしんどかったのかな。

身体しか必要とされないこの関係が。
私の価値がそこにしかない感じがして。

重岡くんの言葉が何故か心に沁みて。
涙が止まらない。

重岡くんは私の頭に手をおいてずっと撫でてくれる。