紅一点×SnowMan (ページ24)

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side YOU ページ24

中島健人が主演の映画の撮影が始まった。

少し前に別の映画の撮影が終わったばかりなのに。
ここの事務所はほんと私をいいように使いすぎ。

しかも今回は健人の恋人役。

なんかやだな。
最近健人に呼び出されることも増えたし。
おかげで優吾に全然会えていない。

中『ねぇ、今日も来るよね？』

「私に拒否権あるの？」

中『ないよ。待ってるから。』

撮影の合間、健人に話しかけられる。
周りの女性アイドルの子達に、
睨まれるから嫌なんだけどな。

私自身、男性アイドルの事務所に
ただ1人女がいるから色んな人から疎まれることが多い。

その中でも同年代の女性アイドルから1番疎まれる。
嫌がらせなんかしょっちゅうだし、
悪口だってもはや言われ慣れている。

この間も、健人と監督と打ち合わせ
していただけで悪口なんか言われて。

言われ慣れてるから無視していたら、
関西Jr.の重岡大毅がうまいこと話を逸らしていて。

大体はSnowManのみんなみたいに
知らないふりをされることばかりだったから、
あんな風に対応してもらえるのは新鮮だった。

あれから、周りから見て違和感のない程度に
重岡大毅が絡んでくる。

重岡『自分、演技うまいやん。どうやって勉強してるん？』

「映画ですかね。」

重『そうなんやー。なんかおすすめあるん？』

「洋画ですかね。オリヴィア・コールマンさんが好きなので。」

重『なるほどなぁ。俺も俳優頑張りたいと思ってるんよ。やから参考にさせてもらうわ。』

、、、謎な人だ。

周りを明るく盛り上げる感じがあるのに、
誰とも話していてもこの人から
プライベートが見えてこない。

撮影が終わって、健人の家に向かおうと
いつものタクシーに乗り込もうとする。

重『あ、俺も乗せてーな。』

「え？」

断る隙もないくらい隣に座ってきたかと思うと、
運転手さんに勝手に行き先を告げる。

『俺、秋葉原のホテルに泊まってるんよ。そこまでお願い出来ます？』

運転手『、、、。どうしましょうか？』

「、、、そこに向かって行って下さい。」

今更降ろすのもできなくて。
まあ、そのホテルに寄ってから
健人の家に向かっても大丈夫だろう。