紅一点×SnowMan (ページ11)

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side YOU ページ11

レッスンに初めて参加したけど、正直つまらない。
まずもって先生のレベルが低いから話にならないし。

それなら個人でいつもの先生を呼んでやる方が
よっぽど効率良いや。

仕事は嘘だ。先生も教えることないって言ったから、
もう行く必要はない。

余った時間どうしようかなー。

とりあえず屋上に出る。
ほとんど人の来ないここは私の
お気に入りスポットのひとつだ。

みんなのいるところにいても気まずいし、
1人行動している上では人のいないところを探すのは
得意になっていて。

とりあえず受験勉強でもしようかな。
テキストを開いて勉強を始める。

健人『あっ、姫ここにいたの？』

「、、、。」

会いたくない人がやってきた。
姫と呼ぶ人はただ1人。

「なんですか、中島くん。」

健『健人、でしょ？』

「健人。」

健『そうそう、それでいいの。』

そう言いながらほっぺにキスをする。
今をときめくセクゾの中島健人だ。

この人は前に私が屋上にいたところに
偶然入り込んできて。

そこからよく連絡が来るようになった。

健『今日家に来るよね？』

「、、、。拒否権あるの？」

健『ないよ。はい、これ鍵ね。いつも通りスペアはないから。』

まだ俺は仕事があるからと立ち去っていく。
私には選択肢はないのか。

手の中の鍵を見つめながらため息をついた。

屋上をでて、健人の家に向かおうとすると、
声をかけられた。

阿部『あっ、松雪。』

「はい、なんでしょうか阿部くん。」

阿『あ、俺の名前分かるんだね。』

そりゃあ同じグループだから分かるに決まってる。

というか私はスタッフさん含め、
一度会ったら名前は忘れることはない。

「何か用事ですか？」

阿『いや、そんな訳ではないんだけど、、、。ダンスもアクロバットもなんであんな上手いの？才能ありすぎじゃない？』

なんだ。
そんなことを聞きたくて呼び止めたのか。

「そんなの簡単です。ここにいる誰よりも努力しているからです。」

そう。元々アクロバットやダンスはしていたけど。

ただ、もっともっと二つとも上手くなりたくて
入所してからもずっと深夜に練習してた。
人には決して見られないように。

紅一点であることは、少しのミスも許されない。
それがすぐにバッシングに繋がっていく。

誰よりも上手くないといけない。
それで初めて何も言われない、、、。
そんな世界なのだから。