紅一点×SnowMan (ページ2)

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⭐︎ ページ2

「見られたけど。」

滝『あっ、見られたか。ごめんね？』

「思ってないくせに。」

むしろ見せつけようとしていたでしょうが。
ほんとこの男は長年事務所でトップを守るだけあって
性格が悪い。

滝『とりあえず会議室に行こう。他のメンバーと顔合わせしないとね。』

手を繋ごうとしてきたけど、
その手を払いのけて秀明くんの楽屋を後にする。

これからのことが憂鬱すぎる。
深いため息をつくと、そのまま秀明くんの後ろを
ついて行った。

会議室に入るとそこには先程ステージにいたメンバー。

滝『お、みんな揃ってるね。そしたら、自己紹介はなくていいか。みんな分かるでしょ。』

にこにこと笑っているのは秀明くんだけで、
他のメンバーはみんな表情が固い。

滝『さっき、ステージ上で言った通りでこの7人でSnowManだから。A以外は前もユニット組んでいたからお互いのこと分かるよね。Aは初めてのユニットだから、みんな色々と教えてあげてくれ。』

「それはいらない。」

渡辺『は？』

秀明くんの言葉を否定すると渡辺くんが反応してきた。
彼が1番表情とか分かりやすい。

「秀明くんが私の実力1番分かってるでしょ？何も教えてもらわなくていいです。グループの馴れ合いも不要です。もちろん、表ではグループ活動はちゃんとやりますけど。」

岩『お前、その言い方はないんじゃねーの？』

みんな私より先輩だから
馬鹿にされたと思ってるんだろう。
怒りの表情が隠せていない。

「じゃあ、皆さんは私よりも実力も知名度も上なんですか？」

その言葉に誰も言葉を発しない。

「とりあえず、事務所の方針ですし、グループ活動はしますけど。くれぐれもお互いの足を引っ張らないようにしましょうね。秀明くん、もうこれ以上話すことはないから帰る。」

私はそのまま会議室を飛び出した。

ほんと、グループ活動なんかしたくない。
ただでさえこの事務所にたった1人女としていることが
しんどいのに。

その上グループ活動をだなんて、
ファンが受け入れる訳ないだろう。

ため息をつくと、私はある人に電話した。

「もしもし？今日うちにきて？」

短い会話の後、スマホを閉じる。
沈んだ気持ちのまま自宅に向かった。