マネージャー×SnowMan② (ページ44)

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side YOU ページ44

『Why did you come to this country?』

「A Kabuki performance.」

入国審査のところで目的を聞かれ、答える。
顔をまじまでと見た後、にこりと笑って
入国が許可された。

初めての海外出張は滝沢歌舞伎のシンガポール公演で。
シンガポールは初めて来る国だから楽しみだった。
と言っても9割が仕事だけど。

SnowManも公演に参加するから、
その付き添いで来ている。

まあ、みっくんのマネージャーもしていたしね。
真山が心底行けないことを残念がっていたけども。

来ているメンバーは滝沢さんも含めて
心なしかウキウキしている。

深『白崎さん楽しそうだね。』

「こらっ。あんまり私に話しかけないで。」

深『はーい。』

適当な返事をした辰哉が
SnowManのメンバーのところに合流する。

北『みんな浮かれてるね。』

「そうかも。私も久々の海外で気持ちが浮ついてる。」

北『俺も。歌舞伎、頑張ろうね。』

河合『あ、北山くん。あっちで滝沢くんが呼んでる。』

北『河合ちゃんありがと。Aちゃん、また後で。』

滝沢さんの元に2人とも走っていく。
私も他のスタッフと合流した。

羽田さんとの一件から
私はタレントとは一定の距離を置くことに決めた。

元々そんなに距離を近くしていたわけではないけども。

みっくんとかジェシーとか一部グイグイ来る人は
ちょっと違うけど。

基本的には一線を引いて関わるようにしている。

おかげで最近入った子とかには
鉄の女って影で言われてるみたい。

辰哉はそれ聞いて真逆じゃんって大爆笑してたな。
それでも、タレントが傷つかない、
迷惑かからないなら全然それでいい。

マリーナサンベイズでの公演だけども、
そこには泊まれる訳はなく、近くのホテルに宿泊だ。

みんな相部屋の中、女性スタッフは個室を
用意してもらっている。それだけでもありがたい。

そこからは、
リハーサルやら公演の準備やらで忙しくて。

簡単な英語はできるけど、
やっぱり文化の壁や言葉の壁は大きい。

それなりに苦戦しながらも
なんとか初日公演に合わせることができた。

やっぱり歌舞伎はすごいな。
海外の人でも楽しめるような要素を持ちながら
伝統は崩してなくて。

舞台袖で見守っていたけど、
このショーに引き込まれる。

10周年にふさわしい公演だな。