マネージャー×SnowMan② (ページ1)

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side FUKAZAWA ページ1

『山下智久だよ。高校時代にお付き合いしていたの。』

Aからのカミングアウトに
息が止まりそうになる。

元彼が芸能人ってことは知っていたけど、
それがまさか山下くんだとは思わなかった。

うちの事務所でもトップレベルの人。
Jr.に憧れの人はって聞くと大体出てくる名前。

そんな人がAの元彼だとは思ってもいなかった。
だから北山くんとも仲良いんだ。色々と合致する。

『びっくりだよね。私もいまだに信じられない時もある。ま、最後は浮気っていうか、向こうに違う人とのスキャンダル出ちゃったから、自然消滅した感じなんだけど。』

「そう、、、なんだ。」

驚きと、諦めに近い感情。
どうしたら良いのか分からない気持ちで
いっぱいになってしまう。

それで山下くんの時も別れた原因になったことと
同じことをして。

それでもってまだ付き合っていたい気持ちを
持っていること自体が失礼な気がしてならないんだ。

『だからね、なんとなくこんな未来は予測できてた。マネージャー的にはアウトな言葉かもしれないけど、彼女の方を好きになったのならそれでいいと思う。』

「いや、、、。その、もう彼女とは連絡取ってないよ。」

少し落ち着いてきたのか、涙は止まり、
目の前のコーヒーを飲むA。

別れた方がきっとお互いのためにはなる。

そんなの分かっているけど、それでも、
目の前で涙を流したAを見て思う。

A以上に好きになることができる人なんかいなくて、
別れたくないって気持ちが湧いてくる。

「俺さ、本当最低なことしてるし、今からほんと最低なこと言うけど。やっぱりAとこうして一緒に居て、好きなんだなって実感するんだよね。ひょっとしたら別れたいって思ってるかもしれないけど、俺は別れたくないよ。」

『私も。私も辰哉の未来とか考えたら別々の道を歩んだ方がいいのは分かってるけど。ともくんの時はあっさり別れられたのに。やっぱり好きなの。』

「うん。」

『どうしようね。』

そんなの。決まってる。

「すぐに信用できないかもしれないけど。それでも俺はA以外ありえないから。あの、さ。これからもよろしく。」

『ふふっ。確かにちょっと信頼回復頑張ってもらわないと。』

「なんでもする。」

『うそうそ！冗談だって。今回のは、私だって悪いから。おあいこ。』

涙を浮かべながら笑うAが可愛くて。
思わず席を立って、後ろから抱きしめた。