マネージャー×SnowMan① (ページ8)

今日:25 hit、昨日:174 hit、合計:149,524 hit

⭐︎ ページ8

花火を見るために出店が並ぶ道を歩いていく。

浴衣の私に合わせていつもよりゆっくりと歩いてくれる。
本当、こういう所優しいと思う。

「あっ！りんご飴。」

『好きなんですか？』

「いや、食べたことなくて。おいしい？」

『結構甘いけど、俺は好きっすよ。』

「そうなんだ。」

『食べてみます？』

「うん、食べようかな。」

買いに行こうと屋台に向かうと
隣にいた辰哉くんがお財布を出している。

「えっ！私買うよ！」

『いや、ここは俺に出させてください。俺、女の子にお財布絶対出させたくないんです。』

「、、、！うん、ありがと。」

高校生でこんなことできるのすごいな。
こういうところやっぱり芸能人なんだなと思う。

『はい、どうぞ。』

「ありがと。美味しそう。」

渡されたりんご飴にかじりつく。

「、、、！！美味しいっ。」

初めて食べるりんご飴は甘くて、
でもりんごの酸っぱさもあってすごく美味しかった。

『うまそー。俺も買えば良かったす。』

ちょっと悔しそうにする辰哉くんがなんだか可愛くて。

「食べる？」

『え、まじすか？じゃあもらおうかなー。』

かぷっと控えめにかじって食べてる。

『うまー。甘いけど。』

「甘いの苦手？」

『いや、まあめっちゃ好きとかではないですけど。Aさんは好き？』

「私ね、めっちゃ好きなの。」

ふふっ。甘いのって本当人を幸せにするよねー。

あれ？なんか急に辰哉くんが黙っちゃった。
どうしたのかな？

「どうした？」

『いや、なんでもないすよ。行きましょ！始まっちゃう。』

そのまま辰哉くんに着いていくと、
確かに花火大会の会場よりは全然人いなくて。

でもきちんと花火は見れそうなところだった。

「全然人いないね。」

『でもそこそこ見えるみたいっすよ。あ！始まった。』

ドーンと大きな花火が上がる。

前は彼氏とのデートは
家とか人のいないところに行くことしかできなかったから。

こんなデートらしいデートを
楽しむことができるのが純粋に嬉しい。

「綺麗だね。」

『ね。』

花火はあっという間に終わって。
夜も遅い時間になってしまうから。

私は特に時間は気にならないけど、
辰哉くんは高校生だしね。