マネージャー×SnowMan① (ページ50)

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着いたことをLINEすると
すぐにインターフォンが鳴った。

「どうぞ。」

『ありがとう。』

自宅のダイニングに腰掛けてもらい、
目の前にコーヒーを出す。

「、、、。」

『、、、。』

お互い中々話し出さない。
長い沈黙の時間が流れる。

そんな中、辰哉が第一声を発した。

『ほんと、ごめん。』

「いや、、、。」

『あの記事の話は、半分本当なんだ。Aと中々会えなくなっていく中で、彼女と遊ぶようになっていて。ほんと最低なことをしたと思う。』

「そっか。」

『怒ってるよね？』

「怒ってないよ。」

『いや、そんなわけ。だって俺、、、。』

「あのね、本当に怒ってないの。」

彼氏が浮気した。
昔の私なら絶対怒っていたし、そこで別れていたし、
泣き喚いていたと思う。

でも、今回は私が蒔いた種でもあるから。
記事を見た時から怒りの感情は無かったんだよね。

「なんだろう、私もここ一年位仕事ばかりで辰哉との時間を疎かにしていたし、大事にできていなかったと思う。だからね、記事を見た時は仕方ないよなって気持ちの方が強くて。仕事ばかりで彼氏を大事にできない私より、一緒に過ごしてくれる女の子の方がお似合いだよねって。」

『いや、それは違う。仕事は仕方ないじゃん。ほんと俺の心が弱いせいでこうなったんだから。』

本当この人は優しい。

私にだって明らかに非があるのに、
絶対に攻めてくることはない。
だけど今はこの優しさが少し苦しい。

「いや、それは違うよ。多分誰でもそうなっていたと思うよ。」

『、、、。』

「でもね、私、前に言ったじゃん。芸能人とは付き合えないって。その時の辛い気持ち思い出しちゃって。悲しさはあった。」

だめだ、泣いたら話ができないのに。
さっきともくんに会ったってこともあって、
色々思い出してしまっていた。

流したくないのに涙が出てくる。

『ひょっとして、前にお付き合いしていたのって。』

「山下智久だよ。高校時代にともくんとお付き合いしていたの。」

ひゅっと向こうが息を呑むのが分かった。

私もこの感情を処理しきれなくて、
涙をただ流すばかりだった。