side FUKAZAWA ページ45
Aと連絡が取れないままドリボが始まった。
今回から玉森君が座長で、
宮田くんと千賀くんも出るからAが
現場に来ていることが多い。
といってもほとんどキスマイに付いてるんだけど。
北山くんとの様子を見てから、
俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。
練習も全く身が入らないし。どうしたものか。
答えは出せないままだ。
玉『あ、深澤？』
「はい。何かありました？」
公演後、歩いていたら玉森くんに呼び止められた。
『お前今日暇？』
「はい、何もないですけど。」
『飲みに行くぞ。』
「分かりました。なべとかも声かけましょうか？」
『いや、サシでいこう。』
いつもなら大体他のメンバーも誘ってなのに。
あ。きっとAの話な気がする。
俺のスキャンダルが出て以降、
2人きりでは話してないから。
帰り支度をして玉森くんを待つ。
『お待たせ。行こっか。』
「はい。」
そのままタクシーで近くの居酒屋に向かう。
『あー、疲れた。明日休みだし飲むかぁ。』
「そうしましょか。」
いつものようにビールやらつまみやら頼んでいく。
『乾杯』
「かんぱーい！」
ビールを互いに飲む。うん、この一口がうまい。
『お前さ、記事の話ってほんとなの？白崎と別れた？』
しばらく雑談をしていたが、途中でふいに話が始まった。
これがメインだよな、きっと。
「あー、行っていたのは事実っす。別れてもいないです。彼女と付き合ってはいないですけど。」
そこから、彼女との出会いやどんな関係だったのか話す。
『ふーん、なるほどね。どうなってるの、今。』
「いや、それがA、、、白崎さんと全く話すことできてなくて。」
『いつも呼んでる感じでいいよ。誰も聞いてないし。まじか。まあ、あいつ忙しそうだからな。』
「避けられてるんじゃないですかね。」
『うーん、白崎に限ってはないと思うけどな。まじで最近さらに忙しそうなのよ。』
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月21日 21時
