マネージャー×SnowMan① (ページ13)

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side YOU ページ13

2011年春

あれから、辰哉とは順調に交際をしていた。
春から辰哉が大学生になって、ようやく同じ土俵に
立てたとかってすごく喜んでいたけど。

そんな私は就活が佳境を迎えていた。
そのタイミングでたまたま玉森が飲みに
誘ってくれたから、今日は居酒屋に来ている。

『よっ！』

「待った。」

『ごめんって。俺今忙しいのよ。』

「知ってるよ。デビューおめでとう。時期ずれたのは大変だっただろうけど。」

『まあ、震災だったから。それは仕方ない。』

席に着いてビールを頼む。

『てかスーツとか珍しい。』

「今、世の中の大学4年生は就活真っ只中なの。」

『あっ。そっか。どう？』

「あー、それ聞いちゃう？」

リーマンショックの後ということと震災の影響もあって、
就活はなかなかに苦戦していた。

それ以外にも苦戦してる理由はあるんだけど。

『白崎はどこ受けてるの？』

「芸能事務所。」

『え？まじ？それは意外だった。』

元々人のサポートに興味あったし、
辰哉が芸能活動しているのを見て、
そんなキラキラした人達を支える仕事がしたいと
思ったことをきっかけに主に芸能事務所を受けている。

「だけどさ、軒並み言われるの。君裏方じゃなくてモデルとかやったほうがいいよって。興味無いんだってば、表に出るのは。」

『あー。まあ、白崎の性格的にはそうだよね。』

「ほんと、どこか採用してくんないかなー。」

嘆きながらビールを流し込むと玉森が唐突に
ありえないことを言ってきた。

『うちは？』

「は？」

絶対に嫌だ。辰哉がいるところとか。気まずすぎる。

『だってさ、俺らの事務所って男しか表に立たないじゃん。だから白崎が採用されるとしたら絶対裏方だし。まあ、深澤いるけど、うちもそれなりに大きい会社だし、あんまり女性マネが付くことないからそんなに関わることはないっしょ。』

確かに。玉森の言ってることは一理ある、、、。
数々の芸能事務所を受けてるけど、
2人のいる事務所は受けていなかった。

『まっ。採用されるとは限らないしとりあえず受けてみたら？選択肢狭めるの勿体無いよ。』

「確かにね。考えてみる。」

『ん。ところで深澤とはどうなのよ？』

「ぼちぼちよ。」

『まさか、ここまで続くとは思わなかったんだけど。』

「私も。」

玉森は唯一辰哉と付き合っていることを
知っている人物だ。