紅一点×SnowMan⑧ (ページ9)

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side FUKAZAWA ページ9

佐久間が選んだ店は、前から佐久間自身が欲しいって
熱望してた時計屋さんだ。

時計好きには有名な店、らしい。
高級そうな門構えにちょっとだけ狼狽える。

A『みんな入らないの？』

渡『なんでお前そんな平常心保てるわけ？』

A『え？なんで緊張するの？』

いや、こんな高い買い物することないから
緊張すんだろ、、、って思ったけど、
この人高校生の頃に外車買っちゃう人だった。

お店の中に入ると、
店員さんが丁寧すぎる挨拶をしてくれる。

店員『こんにちは。ご来店ありがとうございます。』

A『こんにちは。女性ものの時計を探してて。』

サングラスを外して挨拶をするA。
店員さんはAの顔を見て、
少しだけ目を見開いている。

あ、気づいたな。

だけど、そこはプロの人だから
決して踏み込んでくることはない。

店員『どのようなものをご希望ですか？』

A『時計のことよくわからないんです。何かおすすめありますか？』

店員『では、いくつかご案内させていただきます。こちらへどうぞ。』

おそらくVIPのお部屋であろう個室を案内してくれる。

部屋に入ったらみんなサングラスを外す。

A『さっくん、楽しみ？』

佐『うん。ここまじで憧れてたんだよ。』

店員『お待たせしました。イメージ等に合わせたものをいくつかご用意いたしました。』

店員さんが持ってきたのはいかにも高級そうな、
でもそこまで華美じゃないものだ。

渡『お前のイメージにぴったりじゃん。』

「うん、俺もそう思う。」

佐『これなんか良さそう。』

店員『私もそれが1番おすすめです。』

A『そう？じゃあつけてみる。』

左手につけた瞬間、みんな、あっ！って顔をする。
そのくらいAにぴったりだった。

「絶対それがいいよ。」

渡『うん。俺もそう思う。』

佐『ちなみに、値段っていくらっすか？』

店員さんが教えてくれた値段は
びっくりするくらい可愛くないものだった。

当初聞いていた予算のほぼ倍だ。
どうすんのかな。

「どうする？」

A『、、、これにする。なんかしっくりきた。』

渡『だよな。』

A『すみません。これで。』

まじかー。びっくりするくらい高いけど、
まあ間違いなく一生ものだな。

さらりとブラックカードを出して購入手続きをしている。

やば。この子、相当稼いでる。
早く俺も持てるようになりたいな。