side SAKUMA ページ6
少年たちの舞台が無事に終わって、
デビューに向けて忙しい日々だ。
数日後にはYouTubeでの生配信が控えている。
A『さっくん。』
「んー。どうしたの？」
A『今度さ、付き合ってくれない？』
「んへぇ？」
つ、付き合う？
所謂お付き合い、、、なわけないか。
「どこに？」
A『買い物。時計買いたいの。』
あー。なるほどね。
時計は結構好きだから俺とってことか。
「どこの欲しいとかあるの？」
A「それが特にないの。なんていうか、よく分かんないし。さっくんなら詳しいかなって思ってさ。」
「それなら調べてみるよ。予算とかある？」
A『一応500万だけど、特に上限は決めないつもり。』
「5、500万！？」
阿『佐久間どうしたの？』
俺の声に照や阿部ちゃんが振り向く。
「あ、いや。なんでもない。」
A『さっくん声大きすぎ。』
「いや、予算がすごいことになってるから。」
A『知ってるでしょ？私が普段お金使わないの。』
あ、そうだった。
Aは間違いなくJr.で1番稼いでるのに、
この子全くお金使わないんだった。
「そうだった。ほんと物欲ないよね？」
A『全くね。服も最低限だし、化粧品関係は全て雅がプロデュースしてるブランドのものをもらってるから。使うとしたら日々の食費くらいだもん。家も事務所から借りてるからね。』
「そりゃ、貯まるよね。下世話な話、どんくらい貯まってるの？」
Aは、んー。と言った後にニヤリと笑って、
A『多分ちょっとしたマンションの一室は買えるくらい。』
「うーわ。まじか。それはやばいね。」
やっぱ売れっ子は違うわ。
その代わりこの子尋常じゃないくらいの忙しさだけども。
A『まあ、デビューするし、何か一生モノの時計があったらいいなって。』
「それは任せて。いつがいい？」
A『明後日！その日みんなもだと思うけど、1日OFFだから。』
「おっけい。」
Aからお願いをされるなんて、
そんな機会またとないから気合いが入る。
で、当日になったわけだけど。
A『あれ？ふっかさんとなべくん？』
渡『なんか買い物するって聞いたからさー。』
深『俺達も行くに決まってるよね。』
「はぁ、、、。バレたの。最悪。」
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作者名：しょこら | 作成日時：2024年3月13日 6時
