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「顔、あっか。」
柄にもなく、朝からキスをしてしまったから。
少しだけ顔が赤い。
着替えてダイニングに戻ったら、
美味しそうな朝食が並んでる。
「うわっ。こんな豪華な朝食久々かも。」
『ほんと？まあ、1人だとなかなか食べようってならないよね。』
「うん。適当に済ませるか、食べないか。」
『わたしもだよ。蓮がいるから作った。』
うわっ。なかなかの殺し文句だな。
これ、俺じゃなきゃ勘違いするわ。
手を合わせていただきますをする。
「うんまっ。」
『ふふっ。料理は趣味だからね。』
美味しくて無言で食べ続ける。
過去の彼女なんかは【美味しい？】とか聞いてきたけど、
Aはそんなことは一切ない。
きっと、俺が一つのことに集中してしまう性格を
よく分かってくれているからだと思う。
『おかわり、いる？』
「いや、大丈夫。ありがとう。」
あっという間に完食した。Aも満足そうだ。
「仕事、、、。俺1人で出るわ。」
『うん。了解。』
この関係は絶対バレたらダメだから、
俺は1人でAの自宅を後にする。
「おはようございます。」
深『うぃーす。』
A『おはよう。』
雑誌の撮影のため、スタジオに向かうと、
いつも通り、みんながいる。
まだ半分くらいは来てないけど。
Aはびっくりするくらい普通な態度だ。
まるで昨日のことはなかったかのように。
でも、この関係を続けていきたいのなら、
誰にもバレたらいけないんだ。
俺も同じような態度を取る。
向『おはよう！あ、Aやん。聞いてや〜。この間、末とリチャと会ってな〜。』
康二はAを見つけるなり、
犬のように寄っていく。
康二はまだ気持ちの整理はできてないみたいだけど、
それでも、Aの雰囲気やスタンスを見て、
自分自身も今のポジションでいこうと決めたみたいだ。
康二やしょっぴーを見ていると、
純粋に人を好きになる気持ちが羨ましい。
でも、Aとはそんなことは望めないし、
望まないから。
ラ『あ、めめだ。おはよう〜。』
「おはよう。」
俺はみんなの輪の中に入っていった。
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作者名：しょこら | 作成日時：2024年3月13日 6時
