紅一点×SnowMan⑧ (ページ30)

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side YOU ページ30

Jr.『あの、、、。好きなんです。』

「ごめん。今はデビュー前だから。」

Jr.『あ、そうですよね。すみません。』

はぁ。何度目だろう。

風磨と別れてから、声はかけられていたけど、
最近は吹っ切れたと思われてるのか、
こうして告白されることが増えた。

もちろん好意を抱いてもらうことは嬉しい。
だけど、それは私も同じ気持ちであれば、の話だ。

こうやって断るのは勇気もいるし、気も滅入る。

あの日だってそうだ。

康ちゃんに告白されたけど、メンバーだし、
自分自身彼にはそんな気持ちを抱くことはできなくて。

断ってから少し気まずい。
あの後、蓮に電話して、康ちゃんを慰めるように
依頼をしていた。

蓮からは多分大丈夫だよ、
なんて連絡が来たから大丈夫なんだろうけど。

「はあ、、、。」

宮『どうした、姫？』

「んーん。何でもない。」

今後のプロモーションに向けた打ち合わせをするために
一足早く事務所に来ていた。

そしたらJr.の子に呼び止められた、という訳だ。

まだ舘さんしか来てなかったみたい。
会議室に入って、ため息をついたら声をかけられる。

宮『康二に告白された？』

「え？」

宮『康二って分かりやすいからさ。』

そうだよね。
みんな何となく気まずい雰囲気を感じ取ってるか。

「ごめんね、空気悪くしちゃって。」

宮『いや、どちらかと言えば、このタイミングで告白する康二が悪いよね。』

「、、、。」

宮『断ったんでしょ？』

「うん、もちろん。」

宮『ため息の原因はそれ？』

「、、、それもある。最近、やたらと告白されるんだよね。ありがたいけど、今は重荷すぎる。」

ふぅ、と息を吐くと舘さんは私の頭を撫でた。

宮『まあ、姫が悪いとかではないからさ。仕方ないよ、これは。みんなチャンスを狙っていたんだろうね。』

「うーん。そうなのかな。」

宮『そもそもここまで事務所にいること自体が珍しいじゃない？いつも撮影とかで居ないから。』

「そうかもしれないね。」

宮『まあ、康二には普通に話しかけてあげて。向こうが気にしてるから。』

「ん。」