紅一点×SnowMan⑧ (ページ29)

今日:169 hit、昨日:319 hit、合計:79,544 hit

side MUKAI ページ29

「はぁ、、、。」

俺は深いため息をつきながら、肌寒い中を歩いている。

告白をするつもりなんてなかった。

やけど、自分のためにこうして食事を作ってくれて、
2人きりの空間で。

そりゃあ言いたくもなるわ、なんて心の中で
つっこみながらも全く気持ちは晴れない。

可能性が少しでもあるならと告白したけども。
ばっさりと切り捨てられてしまった。

風磨は良くて、
俺はなんであかんの？そんなことを考えてしまう。

ppppp

スマホが鳴る。電話だ。
見るとそこには【目黒蓮】の文字。

めめ？なんやろ。
でも電話めっちゃええタイミングやな。

「もしもし、めめぇ？」

目『康二？今暇？』

「めっちゃ暇やで。飲もや。」

目『俺もそれ言おうと思って誘った。』

「そうなん。偶然やな。やったら、渋谷はどや？」

目『了解。』

目的が決まると少し気持ちも楽になる。
俺は地下鉄に乗って、渋谷に向かった。

少し奥まったところにある居酒屋。
割とお気に入りで、よく人を誘っては来ている。

目『わり。遅くなった。』

「いや、俺も今ちょうど来たところやで。ビールでええ？」

目『うん。』

めめとおつまみを食べながら話をする。

「てかな、告白したんよ。」

目『誰に？』

「Aに。言うつもりなかったんやけど、ぽろっと出てしまってな。」

目『うん。』

「やけど、断られた。そりゃそうやんなー。分かっててんけど。なかなかにしんどいわ。」

目『そっか。』

涙を流す俺の肩を優しく撫でてくれる。

「はぁ。無理なんやろな、、、。」

目『別にさ、すぐに忘れるとかしなくてもいいんじゃない？いつか推しみたいな感じに変わるかもしれないし。』

「そか、、、せやんな。」

目『きっと、Aもしんどいだろうからさ。』

「、、、やんね。今日だけはやけ酒付き合ってや。」

目『もちろん。』

それから焼酎やら日本酒やら
久々にこんな飲んだってくらい飲みまくった。

「めめぇー。俺、初めて会った時から好きやったんよー。やけど、その時は風磨と付き合ってたし、あかんと思っててな。やけど、別れたやん？チャンスあるんかな、、、って思ったけど、それは違ったみたいやわ。」

目『俺もあんまりAのことは分かんないからなー。まあ、今はデビュー前だしね。』

「せやね。落ち着いたら、俺も、Aも気持ちが変わるかもしれへん。」

そう言って、お酒を飲んだ。