紅一点×SnowMan⑧ (ページ28)

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「ちょっと早いけど、食べる？」

向『食べる食べる。』

ダイニングテーブルに食事を並べると、
2人でいただきますをした。

うまいうまいと言いながら食べる康ちゃんを見てると、
こっちまでニコニコしてしまう。

向『ほんまにうまいわぁ。Aはめっちゃええ奥さんになれんで。』

「そうかな。あはは。」

そんな話をしながら、康ちゃんは全て完食した。

向『うまかったー。食器は俺洗うで？』

「ありがとう。でも食洗機に全て入れるだけだから。大丈夫だよ。」

康ちゃんにお礼を言いながらも、
食器を入れて、ボタンを押す。

そのままコーヒーを淹れて、
ソファに座る康ちゃんに渡した。

向『お、ありがとう。』

「いーえ。」

それからちょうどテレビでやっているバラエティを見る。
笑っていると隣から視線を感じて。

見たら康ちゃんがいつもと違い、真剣な顔をしていた。

「どうしたの？」

向『あ、、、。いや、、、。』

康ちゃんがそのまま黙る。
私はなんとなく嫌な予感がして話を逸らそうとした。

「でも良かったね、バラエティのレギュラーが決まっ、、、。」

向『A。』

「ん？」

向『俺な、好きなんよ。』

あまりの真剣な表情に私は何も言えなくなってしまう。

向『メンバーやし、言わんとこって思ったんよ。Aが何にも思ってないの分かっとったし。やけど我慢できんかった。俺がAと付き合える可能性ってないんかな、、、？』

「、、、ごめん。今は彼氏とか考えられないし、将来的に康ちゃんと付き合うって可能性は、、、ないや。」

ここは本当のことを伝えたほうがいいよな、
そう思って思っていることを言う。

なんとなく、康ちゃんが私のことを
好いているんだろうなって気づいてた。

だけど、私がその気持ちに応えることは一生ない、
そう断言できるから、気づかないフリをしていた。

向『そっか、、、。ごめんなぁ。』

「いや、こちらこそごめん。」

向『ううん。今すぐには無理やけど、ちゃんとメンバーに戻るから。、、、今日はもう帰るな？』

「、、、うん。」

飲みかけのコーヒーを置いて、康ちゃんが部屋を出る。

私はある人に電話した。

「もしもし、あのね、、、。」