紅一点×SnowMan⑧ (ページ13)

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side WATANABE ページ13

「あー。2人とも行っちゃったな。」

佐久間とふっかがそれぞれ先輩に呼び出されて
帰っていった。

まあ、俺としては好都合だけど。
これから予定ないのも分かってるし。

A『そうだね。どうする？』

「とりあえずどっかでメシ食べるか。」

A『だね。どこがいいかな？うーん。あ！家に今、雅からもらったお肉あるんだけど、すき焼きでもする？』

「それあり。」

2人きりになれるし、久々のAの自宅だ。
行きたいに決まってる。

A『じゃあ、決まりだね。行こっか。』

2人きりでの車に乗り、Aの自宅に向かう。
行きは佐久間に取られたけど、今回は助手席だ。

「意外と２人って久々だな。」

A『確かに。最近お互い忙しいからね。』

いや、どう考えてもAだけが忙しいだろ。

1000万近くする時計をためらいもなく
買えちゃうくらい、Aは働いてるのは間違いない。

「ありがとね。」

A『え？』

「婚約祝い。妹も喜ぶと思う。」

まさか、こんなに早く結婚すると思わなかったけど、
雅がいい奴なのは間違いないし、なんだかんだで
妹が幸せになるのは嬉しい。

A『全然だよ。雅も私のスケジュールに合わせて動いてくれてるから、ほんと助けられてるし、ちーちゃんと付き合ってからの雅はほんと幸せそうだったから。』

「確かに。にしても御曹司捕まえるとか、俺の妹にしてはやるわ。」

A『ははっ。確かに。』

そんな話をしながら、もうすぐ自宅に着く頃、
俺の携帯に康二から電話がかかってきた。

「電話出ていい？」

A『もちろん。』

スマホをタップして康二の電話に出る。

向『もしもしー？翔太くん？』

「おう。どうした？」

向『今な、めめとおるんやけど、ご飯とかどないやろと思って。』

俺は一瞬ためらう。せっかくの2人きりのご飯だから。