紅一点×SnowMan⑧ (ページ11)

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渡『Aさ、仲良くなれんじゃね？』

A『え？』

渡『お前、同性の友達いないだろ。あの人、お前となんとなく似た感じあるし、いいと思う。』

A『、、、。私もそう思う。』

へー。なべもAも思ったってことは
そうなんだろうな。

「まあ、ファンなんだろうけど、それ抜きに友達として会ってみなよ。向こうはビビるかもだけど。」

店員『お待たせしました。お出口までご案内しま、、、。』

A『あの！』

店員『はい。どうかされましたか？』

A『これ。よかったら。』

サラサラと近くのメモに携帯番号を書いて渡している。

店員『え？』

A『なんか、お姉さんとなら仲良くなれそうだなって。仕事用の携帯の番号なんですけど。』

店員『いやっ。そんなの貰えないです。ダメですよ。ファンに渡したりなんかしたら。』

店員さんは明らかに動揺して、
書いたメモを返そうとしている。

渡『もらってやってくれない？』

店員『え？』

渡『こいつ、こんな仕事してるから、同性の友達いないの。連絡するかしないかはあなたにお任せするので。』

店員『、、、。』

店員さんは唖然とした顔でメモを見ている。

佐『何か悪さしたら俺たちも証人になっちゃうけどね。』

「脅すなって。」

A『、、、連絡待ってる。』

店員『わ、わかりました。』

店員さんは震える手でメモを握りしめている。

そのままお店を出て、近くの高級ブティックを巡る。

A『連絡くるかなぁ。』

「来るっしょ。お前完全に堕としてたよ。」

A『あはは。私もそう思う。沼らせたね。』

渡『、、、。あれ、男にはすんなよ？』

なべが明らかに嫉妬した顔でAに言う。

A『しないって。したい人もいないから。』

渡『、、、。そっか。』

なべの表情が少しだけ曇る。
俺もその顔を見て、少し複雑な気分だ。

Aのことを忘れようとしていたけど、
風磨と別れたと聞いた時から、
やっぱり忘れられてない自分に気づいた。

だけど、なべみたいにずっと強く
想っていたわけでもないし。

デビュー前だから何かするつもりはないわけだけど。

でも別れてから、みんなアプローチしてる。
やっぱ彼女の魅力は凄まじいから。