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雅『メイクしに来たわよ。、、、。あなた大丈夫？』
顔色がよほど悪かったのだろう。
雅の顔が険しくなる。
「うん。大丈夫。寝れなかっただけだから。」
雅『この後撮影でしょ？大丈夫なの？』
「うん。移動で寝るから。雅にも負担かけてるよね。ごめん。」
専属のメイクさんである雅も撮影現場などに
必ずついてきてくれているから。
ということは必然的に彼の休みもないってことになる。
雅『私は大丈夫よ。公演中とか寝てるから。ケアしないといけないのは彼女くらいね。』
「そうだよね。全然会えてない？」
雅『うん。だけど、お兄ちゃんの公演に行くって言ってたから、来週会えるわ。』
「そっか。なべくんの妹と付き合ってるんだっけ？」
雅『うん。ちーちゃんね。』
一昨年だったかな。なべくんの妹が楽屋に来た時に、
雅と私もいて。
雅が一目惚れしたらしく、
めっちゃアタックしたらしい。
去年ようやく付き合えたってすぐに報告してきたな。
なべくんの妹ってこともあって、
雅の仕事をかなり理解してくれている。
私と雅の距離が近いから、
よく誤解されることもあるけど、
その辺りも分かってくれていて。
雅にとってはとにかく大切な彼女みたいだ。
なべくんはなんでこんなオカマとなんて言ってたけど、
喜んでいたことは知ってる。
「早く会えたらいいね。」
雅『ほんとにね。あなたはどうなの？会えてる？』
「ううん。ほぼ家に帰れてない。」
公演のあとは撮影があって、そのまままた公演だから
家には帰れてない。
牧さんの車に宿泊セットを置いて、事務所か、
ここのシャワーを借りたりしながら生活している。
雅『無理しないでね。』
「雅もね。」
そんな話をしながらも、ヘアメイクを完璧に
仕上げてくれる。
すっぴんの時にあったクマも消えている。
「ありがとう。公演行ってくる。」
雅『頑張って。』
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作者名：しょこら | 作成日時：2024年2月28日 15時
